■~お金は「本当に必要なモノ」に使いたい~



【家計引き締め】「出費・節約」優先順位の賢いつけ方とは?の画像はこちら >>

日頃の節約は資産形成の第一歩です。



でも、がんばりすぎる節約生活でストレスがたまり、気づいたら衝動買いをしていた!なんて経験がある人も多いのではないでしょうか?



そこで今回は、「日頃のちょっとした工夫でラクになる、お金の上手な使い方」について考えていきましょう。



■意識したい「エンゲル係数」



日常生活の中で、支出の割合が最も高いものは何かご存じですか?



ズバリ、「食費」です。



家計の消費支出のうち食費が占める割合は「エンゲル係数( https://www.shiruporuto.jp/public/data/vocabulary/yogo/a/engels_keisu.html )」※といわれ、所得が高いほど、エンゲル係数が低くなる傾向があるとされています。



このエンゲル係数をおさえて、余ったお金を貯蓄や投資、教育費などに回すことができたら嬉しいですよね。
総務省統計局が公表した『家計調査報告(家計収支編)平成30年(2018年)平均結果の概要( https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2018.pdf )』では、2人以上の世帯のうち勤労者世帯の支出の内訳を見てみると、食料は24.1%となっています。(グラフ「2人以上の世帯のうち勤労者世帯の消費支出」参照)



【家計引き締め】「出費・節約」優先順位の賢いつけ方とは?

拡大する



「2人以上の世帯のうち勤労者世帯の消費支出」(総務省統計局の資料をもとに編集部作成)



家計全体の大きな節約につながる食費。
そこで次では、「食費をおさえるための工夫」を具体的にみていきましょう。



※「エンゲル係数とは( https://www.shiruporuto.jp/public/data/vocabulary/yogo/a/engels_keisu.html )」知るぽると 金融広報中央委員会 



■エンゲル係数をおさえるコツ



では、どうしたら無理なく食費を抑えることができそうでしょうか。いくつかのコツをご紹介しますね。



「小分け方式」

あらかじめ食費として週の予算を組んでおき、他のお金とは区別して管理してみましょう。



1週間ごとに袋分けしたり、財布の別ポケットに入れたり、という方法がやりやすいかと思います。食料品用の財布を別に用意してもいいですね。
そして、食料品を買う時は必ずその中から出すようにします。



こうすれば、残金が把握できるので使いすぎる心配もありませんし、余れば貯金に回すということもできます。

予算を意識しやすくなりますよ。



「週間献立表と買い物リスト」

週末に、次の週のざっくりとした献立を立てておきます。
家族の外食予定なども考慮しながら見積もりができるとさらによいですね。



事前に計画を立てれば、スーパーの特売日やポイントアップデーに合わせて買う、といった工夫もしやすくなりますね。



また、買い出しにはぜひ「買い物リスト」を持って行きましょう。
「安いから」と必要ではないものを衝動買いしてしまうことが減ると思います。



いずれの工夫にも共通するのが「見える化」する、という点です。



「使えるお金がいくらあるのか」「買うべきものは何か」をハッキリさせると、無駄遣いが減るかもしれませんよね。



■出費にも優先順位をつける



さて、食費以外にも、日常生活には様々なお金が必要です。洋服、化粧品、光熱費、通信費、趣味、飲み会…。
それぞれにどのくらいの予算を設定すればよいか、悩むところですよね。



そんな時は優先順位をつけてみましょう。



その際に、自分が「譲れない」と思うものを上位にランクづけることがオススメです。



「安い・高い」「みんなが買っているかどうか」ではなく、「あなたにとっての必要度」で判断するということです。



例えば、あなたが在宅で仕事をしているとします。パソコンを使っているのであれば、通信費や周辺機器への出費は削れないものですよね。反対に、服や化粧品にはあまりお金をかける必要はないかもしれません。



公共交通機関が充実している地域や、最寄り駅から近くに住んでいるような場合は、自家用車は贅沢品だという考え方もあるでしょう。



その一方で、郊外在住で、最寄り駅から遠い場所に住んでいる場合などは、クルマが生活必需品であるというご家庭は多いですよね。



その他、運動不足になりがちな人のジム会費、資格習得を目指す人のスクール費用など、ポリシーのある支出は「必要な出費」といえるでしょう。



このように項目ごとに優先順位を決めて、上位のものから予算を多く組んでいくようにすると、より自分に合った、有意義なお金の使い方ができますし、日頃の節約生活にも張り合いがでるはずです。



我慢しているという気持ちも和らぎ、ストレスを感じることが少なくなれば、節約生活も続けやすいのではないでしょうか。




「ひと目ぼれ」での買い物は後悔するかも?



洋服やカバンなど、一目ぼれして即買いしてしまったけど、結局そんなに使わなかった…という経験ありませんか?



安い物ならまあ、なんとかなりそうですが、高価な商品になってくると痛手ですよね。



そこでおススメしたいのが、「一度時間を置いてみる」こと。



その場で買わずに一旦お店を離れてみましょう。
そして家に帰り、「あれは本当に必要だろうか」「どんな時に使えるだろうか」と冷静に考えてみるのです。



分かりやすい例が「洋服」。ひと目ぼれした瞬間、「買いたい」という気持ちが強まるあまり、客観的に考えることができません。



でも、自宅のクローゼットを開けてみると、似たような服があるかもしれませんよね。
また流行のデザインのアイテムは翌年には「ダサい認定」されて着づらくなることも・・・。



そんなことを落ち着いて考えてみると「やっぱり買わなくてもいいかも」と分かることも多いのではないでしょうか。



家電製品やクルマなどはさらに高額ですし、スペースも必要になります。
そんな場合は、シェアリングサービスやサブスクリプションサービスなどを利用してみるのもいいですね。



好みやTPOに合わせてコーディネートされたセットがレンタルできる洋服のレンタルサービスもあります。
仕事の関係でオフィス着にバリエーションを持たせたい人などは、一度検討してみてもよいかもしれません。



買う前に一度借りてみることで、「やっぱり必要」「レンタルでじゅうぶん」、はたまた「そもそも不要だった」を見極めることができるでしょう。



■まとめ



いかがでしたか。日頃の節約は資産形成の基本となる大切なものです。



また、長期戦となりますからストレスなく着実に続けられると嬉しいですよね。



具体的な目的を持たず「ただ家計簿とにらめっこ!」というスタンスでは、節約に対するモチベーションは上がりにくいかもしれません。



また、友人との交際費、読書やスポーツなどの趣味・自己啓発費など、心を豊かにする出費をやみくもにおさえることも、ストレスに繋がる可能性があるかも。



「必要なもの」と「不要なもの」は十人十色です。



周りにとって無駄遣いと思われるものでも、あなたにとって「絶対に譲れない」ものであれば、必要な出費だといえるのかもしれません。



「生きがいになるコト」、「大切にできるモノ」、「将来のために役立つスキル」など、自分にとって本当に必要なものに絞ってお金をかけていくことが、結果的に節約となり、お金を貯める近道なのかもしれませんね。



新生活の準備を始める人も多い春、みなさんの節約生活のご参考になればと思います。



【参照URL】
『家計調査報告(家計収支編)平成30年(2018年)平均結果の概要( https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2018.pdf )』総務省統計局 
※「エンゲル係数とは( https://www.shiruporuto.jp/public/data/vocabulary/yogo/a/engels_keisu.html )」知るぽると 金融広報中央委員会 



編集部おすすめ