近年、スマートフォンの普及はあっという間に進み、今では中高生だけではなく小学生までもが所持するようになってきました。とはいえ、スマホは楽しくて便利な反面、まだルールを理解しない子供が持つには不安があるのも正直なところです。
そんなスマホをお子さんと楽しく活用するため、みなさんはどのように使用しているのでしょうか。
■不安を減らすためのペアレンタルコントロール
スマホの使用者が未成年の場合、親などの保護者がPCやスマホの利用や閲覧に制限をかける、ペアレンタルコントロール(parental control)をおこなうことができます。
最近では簡単にインターネットなどのネットワークにつながることができてしまうため、未成年者が望まずにいつのまにか他人や有害なコンテンツに触れてしまうことが多発しています。そんな中注目されるのが、このペアレンタルコントロールです。ただ、この機能は強制的なものではなく、保護者が使用するかどうかを決めるため各家庭の基準で設定されているという面もあります。
旅行サイト「エアトリ」が2020年2月に発表した「未成年のスマホ規制」に関する調査( https://www.airtrip-intl.com/news/2020/3582/ )」(20代以上の男女784名を対象に実施)によると、「子供のスマホに制限をかけているか」という質問に対し、「制限はしていない」と答えた親は33.7%。
中でも多かった制限は「課金ゲーム」(35.6%)、「インターネット閲覧」(33.7%)という結果に。子供達をトラブルから守るため、保護者達もあらゆる対策を取っていることがわかります。
■ペアレンタルコントロールの賛否
さきほどの同アンケート「エアトリ」の「未成年のスマホ規制」に関する調査( https://www.airtrip-intl.com/news/2020/3582/ )」では、約7割の保護者がおこなうペアレンタルコントロールを行っています。これらをおこなっている保護者は「子供が残虐な映像やまだ知らなくていいような映像などを意図せず見てしまうこと防ぎたい」「子供がゲームなどをやりすぎないように把握しておきたい」といった意見があるようです。一方、コントロール機能を利用しない保護者達は「子供たちは知識を共有しペアレンタルコントロールの外し方を知っているので無意味」「いつかはそういった画像に出会ってしまうもの」などと考えているといいます。
確かに、デジタルネイティブともいわれる世代にとって、親の監視の目をすり抜けるのはそう難しいことではないかもしれません。そういった子供とのいたちごっこにならないためには、ただ子供の行動をただ制限するのではなく普段からネット利用に対して子供と保護者の間でコミュニケーションを取って置くことが大切になってくるといえます。
■親子で楽しむコンテンツも
「子供にスマホ」というと、どこか親が楽をするためのアイテムのような印象があります。しかし、最近は親子で楽しめるような優良コンテンツも多数出てきています。3月の新型コロナウィルスによる休校措置の際などには、科学技術広報研究会(JACST)は、「休校中の子供たちにぜひ見て欲しい科学技術の面白デジタルコンテンツ( https://sites.google.com/view/jacst-for-kids/home )」と題し、各研究機関の広報担当者たちが選んだ動画などや、各社から子供に見せたいおすすめの動画サイトやコンテンツなどが多数紹介されました。
不用な外出の自粛を求められる今、親子でこれらを上手に取り入れていくことで、子供もスマホとの付き合い方やネットサーフィンの楽しみ方を覚えていくことができるのではないでしょうか。
■まとめ
低年齢化が進むスマートフォンの利用。多くの保護者が対応に悩んでいる、まさに過渡期といえるのではないでしょうか。とはいえ、怖がってばかりいてはせっかくの有力アイテムを使いこなすことはできません。保護者は機会を与えて終わりにするのではなく「使い方や付き合い方」を子供と一緒に考え学ぶことで、風通しがよくなってきます。
子供を守り、一緒に楽しむために。私たちもやるべきことがまだまだあるのではないでしょうか。
【参考】
株式会社エアトリ「未成年のスマホ規制( https://www.airtrip-intl.com/news/2020/3582/ )」に関する調査(20代以上の男女784名を対象に実施)
科学技術広報研究会(JACST)「休校中の子供たちにぜひ見て欲しい科学技術の面白デジタルコンテンツ( https://sites.google.com/view/jacst-for-kids/home )」