新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によって、様々な形でダメージを受けている人が増えています。政府から支給される「特別定額給付金」の申請は5月中旬頃から開始されており、なかにはすでに給付金の支給を完了させている自治体もあります。
そこで今回は、国民ひとりひとりに給付される10万円の賢い使い方について考えてみたいと思います。
■10万円の使い道は?
当初は「所得が減った世帯に限り30万円の支給」などと決まりかけていた国の政策ですが、緊急事態宣言を受けて一気に状況が変わってきました。「所得制限なしで国民一人につき10万円の支給」が決定されましたが、すでに申請した人や現金を手に入れた人も多いのではないでしょうか。
10万円給付されるのはとてもありがたいのですが、考えたいのがその使い道です。
「ブランド総合研究所」と「アイブリッジ株式会社」が全国450万人の消費者モニターを対象に行ったインターネット調査では、約1万9,000人から得た有効回答を集計・分析しています(※)( https://news.tiiki.jp/articles/4504 )。
その結果、「食費などの生活費」と答えた人が49.4%と最も多く、その次に多く見られたのが「貯金・預金」の24.7%でした。
また、年代別に注目してみると20代では貯蓄する傾向が高く、40代では生活費に、60代ではコロナ収束後のレジャーで使用したいという傾向も確認されました。
■10万円の賢い使い方は?
約半数の人が「生活費や食費に使用する」と答えたアンケートが示すのは、COVID-19の感染拡大や自粛期間の長期化によって「食費や電気代・水道代などの生活に欠かせないコストが急増した」ということです。
今までの生活費よりも金額が上がっていることが予測されますが、果たしてそれがベストな使い方なのでしょうか?
給付金10万円の使い道は人それぞれですが、ここでは筆者が感じた「この使い道は賢いな~」という使い方についてご紹介してみたいと思います。
■溜まっていた税金を支払う
筆者の周りでは、給付金10万円で「溜まっていた税金を支払う」という人が少なくありません。5月には自動車税の支払いがありますが、普通車の場合はコンパクトカー1台につき約3万円、ファミリーカーなどの大型車になると5万円以上の税金がかかってきます。
COVID-19の影響で収入が激減した人の中には、まとまった金額を支払うことができない場合もあるため、少々滞納しても「給付金が支給されないと支払えない」人の姿も。
また、持ち家や土地などがある人は「1年分の固定資産税を給付金で支払う」という使い方や、年金などの滞納金がある場合はそちらの支払いに回したりする人もいます。
税の支払いは何かと家計を圧迫しやすいため、給付金10万円で一気に支払っておくとその後が楽になるのでおすすめです。
■自己投資に使う
「ある程度の貯蓄がある」「収入面での影響が少ない」という人からは、給付金10万円を資格取得やセミナーなどの受講費にあてるという意見が聞こえてきます。
今までにやりたかった仕事に就くためだけではなく、趣味を充実させるためにも様々な資格を取得したりセミナーに参加したりすると、新しい世界が広がって、チャンスも舞い込んできやすくなるものです。
筆者の周りでは「オンライン英会話を受講して英語力を磨く」「不動産投資セミナーに参加する」などというビジネス目的だけではなく、「オンラインヨガを始めた」「少人数制の料理教室でスキルアップ!」など、女性の自己投資も目立ちます。
自己投資にお金を投じることを「もったいない」と感じてしまう人も少なくありませんが、一歩踏み出した先には必ず新しい出会いや発見、チャンスが広がっていると感じます。今まで興味はあったけれど「金銭面が…」という不安を抱えていた人にとって、給付金10万円で新たな一歩を踏み出してみるのも素敵ですね!
■特別定額給付金は賢く使おう
10万円という金額は、何も意識せずに使ってしまうとすぐになくなってしまうものです。せっかく国民ひとりひとりに給付されるお金なのですから、自分の生活スタイルや将来性をしっかりと考慮して使い道を決めてみると良いでしょう。
「何に使っていいのかわからない」という場合は、それに支払うことで自分が嬉しくなったり元気になったりすることを基準に考えてみましょう。
参考
「特別定額給付金」( https://kyufukin.soumu.go.jp/ja-JP/ )総務省
(※)「新型コロナウイルスの影響に関する消費者調査を実施」( https://news.tiiki.jp/articles/4504 )地域ブランドNEWS