栄養満点のニンニク。独特の風味がクセになる味わいで、料理には欠かせないお役立ち野菜です。

匂いが気になりますが、栄養も満点です。



ニンニクは国産だと、ひとつが200円程度。チューブ入りのニンニクなら手軽に入手できますが、生のニンニクは風味や味わいも格別です。



ニンニクは自宅で栽培可能で、うまく育てれば節約にもなります。今回はガーデニング歴20年のLIMO編集部員がプランターで育てるニンニクについて、育て方のコツと栽培方法をご紹介します。



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■ニンニクはプランター栽培できる!



  • ヒガンバナ科ネギ属
  • 原産:中央アジア
  • 多年草
  • 参考価格(食用):200円前後/1個(国産)
  • 参考価格(種球):500グラム500円~ ※品種による

中華料理などには欠かせないニンニク。栄養が豊富で、疲労回復効果も高いといわれています。



ニンニクは購入して食べるのが一般的ですが、実はプランターでも栽培が可能です。暖地なら11月の上旬くらいまで植え付けができます。



ベランダだと限られたスペースなので、たくさんの収穫は難しいかもしれませんが、収穫できたときの喜びは格別です。



ベランダ家庭菜園におすすめ「ニンニクのプランター栽培」収穫が楽しみに!

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家庭でピート容器に植えられた緑の成長ニンニク(Mariana Rusanovschi/Shutterstock.com)



■ベランダ家庭菜園、ニンニクを育てるポイント



■栽培地にあった品種を選ぶ



ニンニクには生育地域に適した品種があるので、お住いの地域(植える場所)向けの品種を選ぶ必要があります。



寒地系と暖地系の2つの系統があり、寒地系の品種として「ホワイト6片」、「ニューホワイト6片」などがあります。

暖地系品種は「平戸」、「嘉定(かてい)」「紫ニンニク」などがあります。



青森県はニンニクの生産地として有名ですが、東北など関東以東の寒冷地では寒地系、関東地方以西では暖地系を選ぶとよいでしょう。



■種球を植え付け



ニンニクを植えるときは、球根を一片、一片を外して土に挿して植え付けていきます。



食用に出回っているニンニクでも育たないわけではありませんが、消毒がされていないため、病気などにかかってうまく育たない可能性があります。また食用のニンニクは芽が出にくい処理が施されている場合があります。



栽培用のニンニクの種球はホームセンターなどで販売されていますので、こちらを入手するとよいでしょう。殺菌処理が施されているので、栽培しやすくなっています。



難点をひとついうと、販売されている種球は量が多めであること。量が少ないものも出回っていますが、それでも家庭用に一袋購入すると、プランターで育てるには多い量でしょう。



できるだけ少ない物を探して購入するか、思い切ってたくさん植えてみるか、あるいはガーデニング仲間とシェアしたりしてみてはいかがでしょうか。



■水やりと施肥をおこなう



今の時期がニンニクの植え付け適期。つまり、ニンニクは冬を越すことになります。



寒い時期の水やりはあまりしなくてもよいイメージですが、ニンニクの場合、水が切れると大きく育ちません。適宜水をやるようにしましょう。



また、ニンニクは肥料が欠かせません。12月の中旬あたりに1度化成肥料を施すようにしましょう。株のまわりに適量をまきます。まいたあとは土と肥料が混ざる感じで土寄せをおこなうとよいでしょう。



年が明けてからも、ひと月に一度、同じように化成肥料をあげるようにします。



■ニンニクの育て方



■鉢の準備



プランターは少し大きめのほうがたくさん植えられます。例えば、6片植えるには幅65センチ、奥行き20センチ、深さ20センチ程度のプランターが適当です。土の目安は20リットル程度です。



このサイズなら10センチ間隔で横並びに6個植えられます。もちろん奥行きがもう少しあれば、2列にしても構いません。



■ニンニクの植え付け



球根を一片ずつはがし、とがったところを上にして、一片ずつ植えていきます。一部が腐っていたり、変色しているものは避けて、大きく色ツヤがよいものを選びましょう。



薄皮は向かなくても構いません。



土に押し込みながら、先端が隠れる程度に植え付け、軽く手でおさえておきます。植え付け後は水をあげておきます。



発芽までには少し時間がかかりますので見守りましょう。この間も適宜水やりをおこないますが、くれぐれもあげすぎには注意します。ずっと湿っている状況はニンニクにとって良くありません。



■施肥と土寄せ



寒いうちは成長が停滞します。春先に葉が伸びてくると生育が再開された合図となります。



ただ、収穫まではあまりやることはありません。枯れ葉を処理して、前述したように月1回の施肥と定期的な水やりをおこなうくらいです。



肥料をあげるときは土寄せも一緒におこないましょう。



■花茎の切り取り



葉が茂ってくるのと同時に株の中心から花茎が伸びてきます。これを放置すると球根に栄養が行かなくなります。根元から切り取りましょう。



花茎は「ニンニクの芽」です。食べておいしいものなので、切り取ったら炒めものなどにして、さっそく食べてみるのもいいですね。



■ニンニクの収穫



春がすぎ、初夏の頃にようやく収穫が可能になります。葉が枯れてきたら収穫の合図です。土が乾いた日に掘り起こしましょう。



付け根を持って引き抜くようにして掘り起こします。収穫後は半日ほど乾かします。長期保存するときは軒下など、風通しのよいところに吊るして乾燥させるとよいでしょう。



■まとめにかえて



ニンニクは収穫までに時間がかかりますが、一度コツがわかってうまく収穫できるようになると、毎年育ててみたくなる野菜です。



いつでも育てられるわけではないので季節感も味わえます。プランターだと育てられる場所は限られてはいますが、手間や時間をかけた分、収穫の喜びもひとしおです。



長期保存もできますから、自分のつくった野菜を大事に味わうこともできますね。この秋、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。



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