魅惑的な美しさと香りで、花壇の主役としてふさわしいバラ。
庭にバラを植えるだけでも十分存在感を発揮しますが、バラの魅力が際立つ庭にするには名脇役となる植物も欠かせません。
今回はバラと相性のよい植物選びのポイントと、一緒に組み合わせたいオススメの花々を紹介します。
■バラと組み合わせたい!花選びのポイント
■生育環境
バラは日当たりや風通しがよい場所を好みます。バラと相性のよい草花は、バラと同じような環境で生育する植物を選びましょう。
バラは水分をたっぷり必要とするため、保水性と排水性のある土壌での生育が適しています。このような生育環境に適した草花を選ぶと枯らしてしまう心配が少なくなります。

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■開花時期
バラの開花時期は一季咲きが5~6月、四季咲きであれば5~11月。バラが咲いている時期に合わせて咲く花を植えると、より華やかさがアップしてにぎわいのある庭になります。
バラが咲かない時期でも庭が寂しくならないように、できれば多年草を中心するのがオススメ。葉の形がキレイな品種や斑入りやカラーリーフなどもよいでしょう。

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■花の色
ピンクやイエローなどカワイイ色合いが多いバラには、バラにない色合いのブルーや紫の花がお似合い。バラの鮮やかさを引き立てる白い草花もオススメです。
はっきりした原色の草花はバラのロマンチックな雰囲気をこわしてしまうかもしれません。
■花の形
バラより大輪で豪華な花ではなく、清楚な雰囲気の小花や穂状に連なる花が脇役として効果を発揮します。株の広がり方や背丈をチェックして、生長したときにバラの邪魔にならないような植物を選びましょう。
■育てやすさ
バラが咲く時期はバラの世話だけでもとても忙しくなります。できるだけ手間を省けるように、一緒に植える植物は強健で世話がかからない品種がオススメ。
植えっぱなしでも毎年咲く多年草や、こぼれ種で増える丈夫な一年草などがよいでしょう。
■バラを引き立てる!オススメの多年草&一年草7選
■ジギタリス

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イギリスのローズガーデンでは定番植物といえるジギタリス。ベルの形をした花を穂状に咲かせながら、スッと背丈が伸びるスタイリッシュな花です。多年草ですが日本の暑さにはやや弱いため、2年草として扱います。※参考価格:300~600円前後(3号ポット苗)
■ニゲラ

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ニゲラはトゲが生えたような花だけでなく、開花後にできる実も個性的。一年草ですが実がはじけると種を飛ばし、翌年発芽して花を咲かせます。細い枝にふんわりした花がナチュラルな雰囲気で、バラの引き立て役にピッタリです。
■クレマチス

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宿根のツル性植物でシンプルな一重の花がバラと相性がよいクレマチス。バラに絡ませたり、後方の壁などに這わせたりすると立体感のある庭になります。
大きさや色合いのバリエーションが豊富なので、バラに合わせて品種を選ぶとよいでしょう。※参考価格:600~2000円前後(ポット苗)
■ゲラニウム

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ゲラニウムは日本ではフウロソウと呼ばれている多年草。鮮やかなブルー系の色合いが多く、次々と咲くカワイイ小花に野性味があります。夏の暑さが苦手ですが、バラの足元に植えることで強い日差しをさえぎることが可能です。※参考価格:500~800円前後(3号ポット苗)
■オルレア

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白いレースのような清楚な花が魅力のオルレア。控えめな花姿がバラの華やかさとうまく調和する花です。蒸れに弱く夏は枯れてしまうので一年草として扱いますが、こぼれ種で翌年も可憐な花を見せくれます。※参考価格:300~500円前後(3号ポット苗)
■ネペタ

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ネペタはキャットミントとも呼ばれる多年草の観賞用ハーブ。青紫の小さな花が穂状に咲く様子に清涼感があります。
春から秋まで咲き続けるので、四季咲のバラにピッタリ。
旺盛に生長し、大きくなり過ぎたときは切り戻しするとコンパクトにまとまります。※参考価格:300~500円前後(3号ポット苗)
■エリゲロン

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白からピンクへと花色を変えながら咲く小花が愛らしいエリゲロン。岩場などでも育つほど生命力が強い多年草で、ほふくしながら次々と新しい株を作って咲き広がります。
冬でも常緑の葉が地上に残り、バラの足元に植えるグランドカバーとして最適です。※参考価格:300~500円前後(3号ポット苗)
■まとめにかえて
バラが咲く庭をよりステキにするためには、「花の女王」の美しさを引き立てる名脇役が必要。一緒に咲いて、庭や花壇を華やかに盛り上げてくれますよ。
バラと周りの花たちがお互いに引き立て合う、オシャレなローズガーデンをつくってみませんか。