■ドルコスト平均法の詳細と投資信託を積み立てるメリット2つを解説



つみたてNISAの「ドルコスト平均法」は本当に魅力か。投資信...の画像はこちら >>

キリンビール株式会社は2022年10月1日(土)納品分から「キリン一番搾り生ビール」「淡麗グリーンラベル」「本麒麟」などを値上げすると公表しました(2022年5月25日公表)。



続々と公表される値上げのニュースに節約を意識するものの、食費を抑え過ぎるのにもストレスを感じてしまいますよね。



家計や老後などお金の不安は尽きませんが、一方でいまは運用益が非課税で運用できるつみたてNISAやiDeCoといった制度があります。



つみたてNISAは、自分で選んだ金融商品に毎月一定額を積み立てていくもの。



毎月一定金額を積み立てる「ドルコスト平均法」である程度リスクを抑えることもできますが、よくわからない、実感できないという方もいるでしょう。



今回は「ドルコスト平均法」とつみたてNISAで投資信託を積み立てるメリットを確認していきます。



■つみたてNISAの「ドルコスト平均法」は本当に魅力か



「ドルコスト平均法」とは、定期的に一定金額を購入することを言います。



たとえば、つみたてNISAの場合は毎年40万円まで、最長20年間が非課税になります(最大非課税枠800万円)。毎年40万円ということは、つまり「毎月3.3万円」同じ金融商品を買うことになります。



毎月3.3万円買い付けるのですが、投資信託の基準価格は日々変動します。基準価格が低ければ、口数を多く買い付けることになり、逆に基準価格が高ければ口数は少なく購入することになります。



つみたてNISAの「ドルコスト平均法」は本当に魅力か。投資信託を積み立てるメリットとは

出典:日本証券業協会「つみたてNISAがいいさ!」



上記では毎月1万円購入する場合ですが、基準価格が1万800円の場合、1万円で買い付けられる口数は9259口。逆に基準価格が9300円であれば、1万753口買い付けできます。



5日間の平均でみると、「ドルコスト平均法(定額購入方法)」では1万口あたりの平均買付価格が1万5円になり、一方で毎月1万口を買い付ける「定量購入方法」では1万80円となり、ドルコスト平均法のほうが価格が低くなっています。



ただし、ドルコスト平均法だから利益が得られるというわけではなく、運用なので損失のリスクはあります。



■投資信託を積み立てるメリット2つ



ドルコスト平均法であれば、平均買付価格がある程度抑えられることがわかりました。ただ、投資信託を積み立てるメリットはそれだけではありません。



リスクを抑える運用の基本としてよく言われるのが「分散投資」です。



投資信託への投資であれば、株や債券などの金融商品、また国内や先進国、新興国、全世界など、資産や地域を分散することができます。



つみたてNISAの「ドルコスト平均法」は本当に魅力か。投資信託を積み立てるメリットとは

出典:金融庁「つみたてNISA早わかりガイドブック」



さらに長期間にわたり毎月買い付けることで、買い付け時期まで分散することができます。資産・地域・買い付け時期を分散し、長期間運用を続けることでリスクを抑えられるでしょう。



また、積立投資には利息に利息がつく「複利の効果」が期待できます。



つみたてNISAの「ドルコスト平均法」は本当に魅力か。投資信託を積み立てるメリットとは

出典:金融庁「投資の基本」



投資期間が長いほど、投資による価格変動リスクが小さくなり、複利の効果も大きくなる傾向にあります。



つみたてNISAの投資信託は、毎月分配型ではない商品が対象となっています。10年、20年と長期間運用することで、複利の効果を実感できる可能性も高まるでしょう。



■リスクを把握した上で、納得のできる投資を



今回は投資信託を積み立てるメリットをご紹介しましたが、もちろんデメリットもあります。



価格変動や、すぐに売却してしまうことなどにより損をするリスクはあります。また投資対象によりパフォーマンスも異なりますし、長期間運用するわけですから、よく調べて納得いくものを選ぶ必要があるでしょう。



ご家庭の家計や状況によっては、投資よりも先に貯金が必要な場合もあります。



ただ、メリットが多いのも事実。つみたてNISA制度を利用すれば、通常運用益にかかる20.315%の税金も非課税になります。



数多くのモノの値上げや老後の不安、賃金がなかなか上がらない日本の現状を考えると、資産形成は将来に向けた有効な手段です。



疑問や不安は調べることで一つずつ解決しながら、自分に合った投資方法・金融商品を考えてみましょう。



■参考資料



  • キリンホールディングス「ビール類・RTD・その他樽詰商品・ノンアルコール飲料・輸入洋酒 一部商品の価格改定について( https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2022/0525_01.html )
  • 金融庁「つみたてNISA」( https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/index.html )
  • 日本証券業協会「つみたてNISAがいいさ!」( https://www.jsda.or.jp/nisa/tsumitate/investment/ )
  • 金融庁「投資の基本」( https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/knowledge/basic/index.html )
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