■量子力学がわからなくても心配無用
■話題沸騰中の量子コンピュータ
最近、よく耳にする言葉に量子コンピュータというものがあります。
直近では、2017年11月20日にNTT、国立情報学研究所、東京大学生産技術研究所、科学技術振興機構、内閣府政策統括官らが、光の量子的な性質を用いた新しい計算機「量子ニューラルネットワーク(QNN)」をクラウド上で体験できるシステムを開発。2017年11月27日より一般公開することを発表し、話題となっています。
量子コンピュータは、スーパーコンピュータをはるかに上回る計算力があるとされ、その力は、同じく今話題のAI(人工知能)への応用や、交通渋滞の解消、医薬品の開発などに役立てられることが大いに期待されています。
そこで今回は、このような新技術に対して、専門家ではない一般の私たちはどのように向き合っていけばよいのか、そのポイントについて以下の4つにまとめてみました。
■ビル・ゲイツも理解できなかった量子コンピュータの原理
量子コンピュータは、英語ではquantum computer(クアンタムコンピュータ)と呼ばれ、「量子力学の特徴を生かし、“0”と“1”の両方を重ね合わせた状態をとる“量子ビット”を使って計算する装置」(『量子コンピュータが人工知能を加速する』(東京工業大学 西森秀稔教授、東北大学 大関真之准教授共著、日経BP社)と定義されています。
おそらく多くの人は、現在主流であるパソコンなどのコンピュータとは根本的に原理が異なることはなんとなく理解できても、「量子力学の特徴を生かして」というところでつまずいてしまうと思います。