■東京オートサロン2019
■軍用車からスタートしたメルセデス・ベンツのゲレンデヴァーゲン
メルセデス・ベンツの『ゲレンデヴァーゲン』は、ドイツ語でオフローダーの意味があり、Gクラスと呼ばれ、ラダーフレームを採用した本格的4WD車だ。もともと軍用車からスタートし、1979年に発売されてから40年近く経った2018年にようやくフルモデルチェンジされたほど、質実剛健なデザインは色あせないもの。
そんなロングセラーモデルであるGクラスっぽい軽自動車が『東京オートサロン2019』で初公開された。手がけたのは愛知県にあるカスタムメーカー「Liberty Walk(リバティーウォーク)」。同社はフェラーリやランボルギーニなど、スーパーカーにリベット留めのオーバーフェンダーを装着し、極限までシャコタンにした攻撃的なカスタムが世界的にも有名だ。
■ベースは昨年フルモデルチェンジしたあのクルマ
実は『Gmini』のベースとなったのは、昨年フルモデルチェンジして売れ行き絶好調のスズキの軽自動車『ジムニー』。展示している車両は、FRP製のフロントバンパー、フロントグリル、ワイドフェンダー、リアウイング、フロントルーフスポイラー、ボンネットフードを装着したボディキットである「lb★nation G mini WORKS Premium Complete Body Kit」をまとったもので、キット価格は税込み55万6,200円。
実際に隣に展示してあるGクラスと並べてみても、どっちが本物なのかわからないほどの完成度を誇っている。それもそのはずで、Gクラスも同社のカスタムキットをまとっているから、ルックスだけをとれば親子同然なのだ。

ボンネットやオーバーフェンダーはブラックカラーで大迫力
■日産『GT-R』はダイハツ『コペン』、ホンダ『NSX』はホンダ『S660』
すでに発売されているモデルとして、ダイハツ『コペン』をベースにした『GT-K』と、ホンダ『S660』をベースにした『SSX-660R』がある。こちらはそれぞれ、日産『GT-R』とホンダ『NSX』のデザインに近づけたものだが、とてもよく似ている。
「lb★nation COPEN GT-K ver.1(GTウィング) complete body kit [オーバーフェンダー有りタイプ]」は、税込み41万5,800円で、「lb★nation SSX-660R ver.1 complete body kit [オーバーフェンダー有りタイプ]」は、税込み60万4,800円と、本格的なボディキットにもかかわらず、軽自動車らしいお手頃な価格設定となっている。

あきらかにサイズが違うがグリルには『GT-R』のエンブレムが

同じホンダ車である『S660』を使ってNSX風に仕上げている
■単なるスーパーカーのレプリカではない楽しみ方
軽自動車は日本独自の規格だが、軽自動車をこういった高級車に似せた外装にカスタマイズするのは面白い。
一時期、スーパーカーのレプリカというのがあった。
今回紹介した3台はレプリカやコピーというよりも、スペシャリティカー的な要素が大きい。ベースとなるのは『ジムニー』や『コペン』『S660』など、軽自動車でも人気があるスポーツモデルということもあり、走行性能も満足いくものだからだ。
さらに3台ともオーバーフェンダーを装着したモデルの場合では、軽自動車の規格外となるため、スペシャルティカー感が満載。オーバーフェンダーを装着するとなると、フェンンダーカットが必要で後戻りできないカスタマイズとなる。軽自動車の世界も奥深く、車両価格の数倍ものカスタム費を投入するマニアも存在する。もちろん軽の規格のまま乗りたいのであれば、オーバーフェンダーなしの選択肢もある。
Liberty WalkではGクラスも、『GT-R』も、『NSX』もエアロキットを発売している。そのため、Gクラスと『Gmini』、『GT-R』と『GT-K』、『NSX』と『SSX-660R』とそれぞれ2台持ちをして楽しむこともできるのだ。2台一緒に走らせたら二度見されることは間違いないだろう。