今日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは114.30円↓下値メドは111.65円[金融政策] FRBはテーパータントラムを回避したが、そのせいで量的緩和の終了が遅れた
[インフレ] インフレは企業が価格を引き上げてもよいと考えるまで発生しない
ドル/円は「円高」。高値113.63円、安値112.67円、1日の値幅0.96円。
12月は113.09円からスタート。
しかし、上値は意外と重い印象。先週金曜日の115円に戻る力は感じられず、今週になって高値は113.96円(月曜)、113.89円(火曜)、113.63円(水曜)と毎日切り下がっています。
NY時間には113円を割ると112.53円まで下落して安値。米国でオミクロン変異株の感染者が確認されたとのニュースが理由。終値は112.79円(前日比▲0.35円)
この日の下落は限定的でしたが、オミクロン変異株に対する恐怖がいぜんとして強いことを再認識させられました。WHO(世界保健機構)は、新しいワクチンを開発しなくても、既存の治療法の組み合わせで対処可能との声明をだしています。一方、南アフリカの感染者は1日で2倍に増加。
しばらくは、FRBの政策、米国の経済指標とオミクロン変異株のトピックにはさまれ不安定な動きが続きそうです。明日は米国の11月雇用統計の発表があります。詳しい分析は「11月米雇用統計 詳細レポート」をご覧ください。

主要指標 終値

今日の為替トレッキング
今日の一言
誤った行動をとる事を恐れるよりも、敢然と正しい事を行おうとすることの方が、さらに勇気を要する
Never Really Over
パウエルFRB議長は、今月のFOMCにおいて、緩和縮小の前倒し終了を議論すると明言しました。最優先事項を、雇用からインフレ対策にシフトするということで、FRBの金融政策は非常に重要な転換期を迎えることになります。
今後発表される米経済が良好であるほど、FRBはインフレ退治の政策を強めていくでしょう。明日3日(金曜)は11月の雇用統計が発表されます。詳しい分析は「11月米雇用統計 詳細レポート」をご覧ください。
10月の雇用統計で、平均労働賃金は前月比0.4%増、前年比4.9%増でした。この数ヵ月の賃金データは、新型コロナからの経済再開に伴い労働需要が増加するなかで、賃金の上昇圧力を示唆しています。ただし、最近の調査では、給料とインフレの関係は弱くなったこともわかっています。賃金が1.00%上昇してもインフレは0.04%しか上昇していません。
19歳以上の米国人口のうち、働く意欲がある人の割合を示す「労働参加率」は、10月に61.6%とほとんど変化がなく、2020年6月以降、61.4%から61.7%の狭い範囲で推移しています。コロナ禍前の2020年2月よりも1.7ポイント低く、いまだにその差を埋められていない。
労働参加率の低下は、米雇用市場の構造問題といわれていますが、それほど悲観する必要はないとの意見もあります。米国では多くのスタートアップ企業(まだ世に出ていない新たなビジネスモデルを開発する企業)が誕生して積極的に採用を増やしているのですが、この数字は雇用統計には正確に反映されていない。


今日の注目通貨:ポンド/円
12月の予想レンジ ↑158.09円 ↓146.52円
今月のブルベアの分かれ目は152.31円。
152.31円より上ならば買いが優勢、152.31円より下ならば売りが優勢。
2021年これまでの高値は158.22、安値は139.52円。平均値は148.87円。
1日の最大値幅は2.42円、最小値幅は0.29円。平均値幅は1.04円。
2021年の値幅は18.70円。
160.30円 : 第4レジスタンス(HBO)
158.22円 : 2021年 高値
158.09円 : 第3レジスタンス
156.50円 : 11月 高値
155.58円 : 第2レジスタンス
155.20円 : 第1レジスタンス
153.60円 : 11月 平均値
152.31円 : ピボット
151.07円 : 2021年 61.8%
150.71円 : 11月 安値
149.41円 : 第1サポート
148.87円 : 2021年 平均値
148.73円 : 第2サポート
146.66円 : 2021年 38.2%
146.52円 : 第3サポート
144.31円 : 第4サポート(LBO)

2021年 ポンド/円 データ

(荒地 潤)