今日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは119.55円↓下値メドは117.75円[ECB] 利上げの条件は「賃金上昇率3%」達成[ポンド] BOE副総裁「英インフレは2年以内に2%以下になり、1.4%で落ち着く」
[インフレ] 米アマゾンが年収2倍で賃金上昇圧力。インフレさらに加速も
[新コロ] ブースターは、3カ月に1回ではなく、年1回で充分 – 米ファイザーCEO
17日(木曜)のドル/円はやや「円高」。
24時間のレンジは118.36円から119.03円。
2022年の54営業日目は118.70円からスタート。今週FOMC(米連邦公開市場委員会)が利上げを発表した直後に119.12円まで急上昇したドル/円。トランプ政権時代には一度も見ることのなかった、2016年2月以来の円安ゾーンに突入している。
しかし、この日は上値を伸ばすことができず、東京時間朝につけた119.03円が高値。118円台に押し戻されてずるずると下げ、未明に安値118.36円をつけた。終値は118.36円(前日比▲0.15円)。ドル/円の上昇は8営業日でストップ。
レジスタンスは、119.03円(3/17)119.12円(3/16)。
サポートは、118.36円(3/17)、118.18円(3/16)。
ウクライナ戦争は長期化の様相だが、マーケットはそのような状況に適応しつつある。停戦交渉に対しても「続いているだけマシ」という程度まで期待度も低くなった。
17日のユーロ/円の24時間のレンジは130.72円から131.91円。
130.96円からスタートして、東京時間夜の初め頃に安値130.72円をつける。安値の130円以上は1カ月ぶり。「買いたいムード」が強くなるなか、上値を伸ばし未明に131.91円まで上昇。終値は130.72円(前日比+0.48円)。
ポンド/円は、失速。ドル/円の円安とこの日のBOE(イングランド銀行)会合前に期待して4営業日連続で上昇してきて、この日は156.71円をつけた
BOEは予想通り利上げを決定。しかし全会一致ではなく、メンバーの一人が据え置きを主張した。FOMCも一人反対があったが、それはもっと利上げするべきというものだった。BOEはFRB(米連邦準備制度理事会)に比べると「弱気な利上げ」という評価になり、ポンド/円は下落、155.46円まで売られた。

主要指標 終値

今日の為替ウォーキング
今日の一言
人が持てる力を放棄する最もありがちなのは、自分には何の力もないと思い込みあきらめてしまうことだ
Burn
FOMC(米連邦公開市場委員会)は3月の定例会合において、政策金利を0.25ポイント利上げすることを決定し、FF(フェデラルファンド)金利の誘導目標を0.25-0.50%に引き上げた。パウエルFRB議長は、高インフレの長期化を阻止する強い意志を利上げによって示したのだ。
そして今日は日銀金融政策決定会合が行われる。
日銀は、1月の会合においてインフレ見通しを0.9%から1.1%に引き上げた。日銀展望レポートでは、物価見通しを「下振れリスクが大きい」から「バランスしている」へと2014年以来8年ぶりに上方修正した。
この時は、日銀が2%物価目標の達成前に利上げの可能性があるとの観測記事が出て、ドル/円は113円前半まで下落した。しかし日銀は利上げどころか、緩和政策を断固継続する考えを前面に押し出したので、円高もすぐに勢いを失った。
ガソリン価格が高騰し、日本でもインフレが他人事ではなくなっているが、日銀は量的緩和政策を継続する考えだ。しかし最近の調査によると、マイナス金利が長く続くほど、銀行の収益性と貸出活動の両方が「低下する」ことが明らかになっている。日銀はマイナス金利によって、銀行の貸出を増やし経済を活性化させようとしてきた。しかしマイナス金利下での貸出増加は最初の1年間だけで、その後2年間は貸出が減少し、当初の増加分を取り返す以上に減少するとう結果がでている。
「マイナス金利の恩恵を受けたのは金融部門だけで、実体経済の支援にはならなかった。量的緩和はむしろ社会的不平等を増長させた」という考えが、海外の中央銀行では主流になりつつある。

今週の 重要経済指標

今日の注目通貨:ドル/円
今週の予想レンジ ↑121.13円 ↓115.09円
今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は118.11円。
118.11円より上ならばドル買い優勢、118.11円より下ならばドル売り優勢。
122.28円 : 第4レジスタンス(HBO)
121.13円 : 第3レジスタンス
119.97円 : 第2レジスタンス
119.62円 : 第1レジスタンス
119.12円 : 03月 高値
118.11円 : ピボット
117.41円 : 03月 61.8%
116.88円 : 03月 平均値
116.60円 : 第1サポート
116.36円 : 03月 38.2%
116.24円 : 第2サポート
115.96円 : 2022年 平均値
115.09円 : 第3サポート
114.65円 : 03月 安値
113.93円 : 第4サポート(LBO)
113.47円 : 2022年 安値

(荒地 潤)