*『お金の健康診断 for 楽天証券』は、2023年3月1日に名称を『 オカネコ for 楽天証券 』に変更いたしました
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お子さんの教育費や老後資金の不安から「お金の健康診断for楽天証券」の無料診断を受けた大島さんご夫婦。楽天証券認定IFA・青山さんとのチャットを経て、オンライン診断を受けることになりました。
家計診断を受け、出費の多さを指摘される
無料診断を受けたおよそ2週間後。大島さんご夫婦は、楽天証券認定IFAの青山さんとのオンライン面談に臨みました。お2人とも会社勤めですが、週に何度かリモートで働いているため、自宅にいる日時を希望したところ、快諾してもらいました。
簡単なあいさつを済ませた後、青山さんの自己紹介を経て、「家計診断」を受けます。まず青山さんが、月々の給与額、今後予想される給与の推移、退職金の有無、定年後働く意思があるかどうか、定年延長した場合の給与額など、収入に関することをジュンコさん、ジュンイチさんそれぞれに質問。
お2人が回答すると、青山さんは事前に用意していたシートに記入。それを画面上で共有します。
次いで収支に関する質問へと移りました。

「奥さまの年収は1,000万円で、ご主人は800万円なんですよね。それだけの収入があれば、そこそこ残ると思いますが、どうでしょうか」

「私は毎月の給与のうち、20万円を投資信託の積み立てにあてています。それでもうほとんど残らないので、月々の貯蓄額は20万円ということになります。年間にすると240万円です」

「私は毎月10万円弱、年間100万円くらいですかね」

「お2人合わせると年間350万円ほど貯蓄にまわしているわけですね。

「単純計算するとそうなりますね。あまり気にかけたことがなかったけれど、ちょっと多すぎるかもしれない」

「最初にご回答いただいたデータによると、住宅ローンが月12万円ほどありますよね。それに収入が多いと、社会保険料や税金もけっこうな額になるので、ある程度、支出が多いのはやむを得ないかもしれません。ただ、それでも少し多過ぎるかなと私も思います。実際、毎月どのような出費があるのか、ざっくりでかまいませんので、お伺いできますか」
この後、ジュンコさんが1カ月の生活費がどのくらいかかるのか、生命保険の保険金の支払い、2人の趣味である旅行にかける費用などを簡単に説明しました。

「ありがとうございます。お伺いする限り、年間1,500万円も出費があるとは思えませんね」

「そうですよね。私も主人も旅行以外に特別、お金がかかるような趣味はありませんし、とくにぜいたくしているつもりもないのですが…」

「何か『見えない支出』があるのかもしれないので、一つ一つ精査していきましょう。ただし、今、この場でできることではないので、また近いうちにお話できたらと思います。それまでに支出の詳細をご用意いただければと思います」

「わかりました。詳しくお話しできるよう、用意しておきます」
子供を私立に通わせるにはいくら必要?
現在の家計状況について説明したあと、青山さんから「何かご質問があれば」という言葉がありました。そこで、ジュンコさんは、この面談で最も聞きたかった、長女、カホちゃんの教育費について質問しました。

「チャットでお伝えしたように、小学校から私立に通わせたいと考えています。

「小学校だけでなく、もっと先のことまで考えておくべきでしょう。というのも同じ私立小学校でも、中学、高校と付属校があるところもあれば、○○学園や××小学校のように小学校しかないところもあります。前者だとよほどのことがない限り、内部進学できますが、後者だと中学受験、高校受験に臨むことになります。ですので、学校の学費とはべつに塾費用が必要なんです」

「自宅から通える私立小学校を調べてみたのですが、残念ながら一貫校はありませんでした。ですから、小学校しかない学校になると思います」

「だとすると、中学受験、高校受験のための費用を考えておく必要があります。一般的には小学3、4年生から塾に通いますが、その費用は3年間で200万円から300万円に及びます。また、中学入学後は、高校受験のための進学塾、高校に入った後は大学進学のための予備校などに通うことになります。それを全て頭に入れておくべきでしょう」
ここでジュンコさんは、まだ青山さんに伝えていないことを話しました。2年後をめどに2人目の子供をつくろうと考えていることです。

「それはいいですね。カホちゃんも喜ぶでしょう。

「ただし、授業料と塾の費用で年200万円かかるとなると、2人私立に通わせるのはちょっときついかという思いもあります。その点は、どう思われますか」

「お2人の年収を考えれば、無理ではないと思います。おそらく家計を見直せば、もう少し余裕が生まれるでしょうし。ただし、一つ、大きな問題があります。ご主人の定年が10年後に迫っていることです。先ほどのお話によると、定年延長制度を利用して、65歳くらいまでは働きたいとのことですが、給与は減額されるのでは?」

「そうですね、たぶん5割か6割になるでしょう」

「退職金もあまり期待できない?」

「私は中途入社なので、おそらく数百万円程度かなと思います」

「となると、やはり不安が残ります。2年後に2人目をご出産されると、10年後カホちゃんは中学生、下のお子さんはまだ小学生ですから、まだまだ教育費がかさみます。むしろ、そのあたりから大学受験にかけて、さらに膨らんでいくでしょう」

「たしかに2年後に産むとすると、その子が大学を卒業するのは今から24年後ですもんね。私が64歳で、夫は74歳。私は頑張ればまだ働けるかもしれませんが、その収入と年金だけで学費を賄うのは厳しいかもしれません」

「おっしゃる通りです」
では、どうすべきか。青山さんは取るべき手段は一つしかないと提言します。
2人分の教育費を確実に確保する方法は?

「お2人に十分な収入があるうちに、お子さんが大学を卒業するまでの費用の大半を用意してしまうことです。

「つまり、今後10年が勝負だと?」

「はい、今日はお話しできませんでしたが、お子さんの教育費だけでなく、お2人の老後資金も用意しておく必要があります。それも含めて、これから10年をどう過ごすかが大事といえるでしょう」

「もっと貯蓄に励んだほうがよいということですね(笑)」

「いえ、貯蓄だけではありません。ジュンコさんは投資信託の積み立てを行っているので、釈迦(しゃか)に説法かもしれませんが、今ある資産を増やすことも考えるべきです。10年間でどれだけ増やせるかは難しいところですが、いろいろ工夫してみるべきでしょう」
今回の面談では、このほか住宅ローンの支払いなどについても相談しました。結婚して間もない頃、マイホームを購入しましたが、家族が4人になると少し手狭なので、買い替えを考えているからです。そうした話を含めて、およそ1時間の面談となりました。

「今日はありがとうございました。で、『見えない支出』の件もあるので、近いうちにまたお願いできるとうれしいのですが、いかがでしょうか」

「わたしは大丈夫です。では、またご都合のよい日をお知らせ下さい」

「ありがとうございます。では、次回またよろしくお願いいたします」
そんなわけで、日を改めて2度目の面談を行うことになりました。その模様は次回、お伝えします。
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(トウシル編集チーム)