気になるあの本は『バリュー投資の億り人が教える 新NISA「成長投資枠」で1億円 10日で学ぶ10年10倍株の探し方』。東洋経済新報社の担当編集者に、読みどころを紹介していただきました!
気になるあの本をチェック!
バリュー投資の億り人が教える 新NISA「成長投資枠」で1億円 10日で学ぶ10年10倍株の探し方


答えてくれた人
東洋経済新報社 出版局 編集委員 水野一誠さん
著者ってどんな人?
DAIBOUCHOUさん
1973年生まれ。東京都在住。
どんな人にオススメ?
・新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)で個別株投資を始めたい人
・投資資金が少ない人
・長期でしっかり資産を殖やしたい人
・億り人がどんな銘柄を買っているのか知りたい人
この本の、ここが読みどころ!
楽天証券のホームページにて、一度、「 霞ヶ関キャピタル(3498) 」という銘柄の株価チャートをチェックしてみてください。2018年の上場から2,000円前後で長らく推移していましたが、2023年ごろから急上昇して一時期2万円に迫りました。5年で10倍です。
著者のDAIBOUCHOUさんがポートフォリオに積極的に組み込んでいるのは、このような5~10年で10倍になるような割安成長株です。割安成長株は中小型株が多いので、社名があまり知られていなかったり、立ち上げたばかりの新規事業で業務内容や業績の良さがあまり知られていなかったりする銘柄が少なくありません。
つまり、DAIBOUCHOUさんは、業績は評価できるはずなのに、投資家の評価がイマイチ高くない銘柄をいち早く発見して、投資しているのです。
たしかに、割安成長株は、なかなかブレイクしないので、途中で売りたくなる気持ちも出てくるのですが、業績が良いから高配当であることも多く、しかも、何かのきっかけで投資家の注目を集めれば、小型株なので株価も一気に上昇、含み益も大膨張(DAIBOUCHOU)する可能性があります!
もちろん、いつまでたってもブレイクしない銘柄もあります。そのような銘柄は「割安成長株」ではなく、「割安株」です。高配当ではない場合、売却する対象です。なので、DAIBOUCHOUさんは分散投資を心掛けています。その数なんと、300銘柄です。
本書は、DAIBOUCHOUさんが、どのような銘柄を選んでいるのか、どのように銘柄を見つけるのか、どのようにポートフォリオを組み替えているかなど、その投資手法を全て明かしています。
ただし、DAIBOUCHOUさんの投資手法を完全にまねしようとすると、1億円以上の投資資金が必要になります。なので、書名に[新NISA「成長投資枠」で1億円]とついているように、本書では、投資資金が少ない個人投資家でも、DAIBOUCHOU式の投資手法が実践できるよう、新NISAの成長投資枠(投資上限枠年間240万円、最大1,200万円)にサイズダウンして解説しています。
目指すのは、1,200万円の投資資金で、10年後に「億り人」になることです。年間240万円の投資資金がない人でも、億り人になる道のりは長くなりますが、実践できるような手法を紹介しています。20代、30代の方なら、20年後、30年後に「億り人」になれる可能性は高くなります。
本書を参考に、1年で10倍を目指すようなリスキーな株式投資ではなく、DAIBOUCHOUさんが実践している「割安成長株×分散投資×長期投資」を基本スタンスに、株式投資を続けてほしいと思います。

編集者の制作秘話
DAIBOUCHOUさんと、この本の企画の打ち合わせをスタートさせたときは、ちょうど制度改定があり、新NISAがスタートしたころでした。
そのとき、「もしDAIBOUCHOUさんが、新NISAをフル活用して資産を10倍にするとしたらどうするのか、について書いてください」と、お願いをしてみると、「はい、分かりました」と即答で快諾。
図に乗った私は、さらに「10日で学べるように書いてください」と、追加のお願いをしました。編集者のむちゃぶりに応えてくれたのが、本書です。


(トウシル編集チーム)