国鉄時代に製造されたEF64形電気機関車37号機がラストラン。これによりEF64形0番台は、すべて引退になります。
国鉄時代生まれの機関車がまた1種類、現役から去りました。
JR東日本に1両だけ残っていたEF64形電気機関車0番台(37号機)が2021年2月4日(木)、ラストラン。国鉄時代の1964(昭和39)年に登場した「EF64形0番台」は、これですべて引退になります。
EF64形0番台は、勾配線区向けに製造された直流電気機関車。奥羽本線の板谷峠越え(福島・山形県境)や中央本線、上越線、伯備線などで、旅客列車や貨物列車をけん引しました。「ブルートレイン」と呼ばれた寝台特急「あけぼの」「北陸」や、全てがA寝台(グリーン車相当)である「カシオペア」車両の先頭にも立っています。
寝台特急「あけぼの」をけん引するEF64形37号機。引退時、37号機は青色の塗装になっていた(画像:photolibrary)。
EF64形電気機関車には、今回すべてが引退することになった「0番台」のほか、1980(昭和55)年に登場した「1000番台」も存在。そのため今回、「EF64形」という電気機関車がなくなったわけではありません。
しかし1000番台は導入当時、新形式として製造する考えもあったほど、機器やその配置など0番台と異なる点が多い機関車になっています。
今回ラストランを迎えた「0番台最後の1両」EF64形37号機(1971年製造)は今後、高崎車両センター(群馬県高崎市)で保存されるそうです。