台湾東部で「太魯閣(タロコ)号」と呼ばれる特急列車が脱線。自動車と衝突したとみられます。
台湾で2021年4月2日(金)、「太魯閣(タロコ)号」と呼ばれる特急列車が脱線する事故が発生しました。工事作業用の自動車が列車と衝突したとみられ、多くの死傷者が出ている可能性があります。
台鉄TEMU1000型「太魯閣号」(恵 知仁撮影)。
この「太魯閣号」に使われているTEMU1000型電車は、日立製作所笠戸事業所(山口県下松市)で製造された日本製の車両。JR九州の特急「かもめ」「ソニック」で使用されている885系特急形電車の兄弟車両といえるものです。885系と同様に、車体を傾けることで乗り心地の悪化を抑えつつ、カーブを高速で通過できる振り子装置を搭載しています。
2007(平成19)年から営業運転を開始したTEMU1000型電車による「太魯閣号」は、台北方面と台湾東部の花蓮方面を連絡。営業最高速度は130km/hです。以前の列車に比べ、3割ほどの所要時間短縮を実現しています。
なお「太魯閣」の名は、沿線の太魯閣国家公園(太魯閣渓谷)などが由来です。なお台湾の在来線特急では、このほかにも日本製車両が存在。