あまり見かけることがない「!」の標識。「その他の危険」を意味しますが、多くは補助標識でその理由が示されます。

しかし「!」単体の場合は、何を意味しているのでしょうか。

たいていは理由が併記される

 自動車学校などで、様々な交通ルールや交通標識を習ったことでしょう。しかし、実際に目にする機会が少ない標識は存在します。そのひとつが「!」ではないでしょうか。

「!」標識なんのため? 意味は「その他の危険」 理由書いてな...の画像はこちら >>

「その他の危険」の標識(画像:写真AC)。

 これは「その他の危険」という標識です。とはいえ漠然としており、また「その他の危険」という言葉がひとり歩きして、インターネット上では「幽霊が出る所に立てられる」といった噂すら散見されます。この標識は、どういう基準で設置されているのでしょうか。

 国土交通省の『道路標識設置基準』によると、「他の警戒標識で表示しえないその他の事由により、道路通行者に注意を促す必要があると認められる箇所に設置するものとする」と定められています。つまり「他の標識では表示できない注意」とは、具体的にはどういうことでしょうか。実際に設置してある場所から理由を考察してみます。

自分で状況を判断? 「!」のみの場所も

 例えば、神奈川県川崎市の浜川崎駅近くにある「!」標識には、補助標識で「大雨冠水注意」と記されています。

ここはJR貨物線をアンダーパスするため、大雨時に冠水してしまうことがあるようです。

 同じように理由が書かれている例をもう1か所。場所は東京都町田市の玉川学園駅近くです。こちらは「!」の下に「街路樹注意」とあります。現場を見ると、道路にせり出すように街路樹が枝を伸ばしています。

 埼玉県飯能市の正丸トンネル付近にも標識があります。しかし理由が何も書かれておらず、どんな危険があるかは定かではありません。ただし、現場付近が崖のようになっているのにガードレールがないことから、滑落しないよう注意喚起していると考えられます。

 ちなみに山間部などでは、ダートの手前に標識が立っていることもあります。見れば凸凹と分かるため、特に理由は併記されないことが多いようです。そしてここが舗装された後も標識のみが残されると、まさしくドライバーは「?」でしょう。稀にそのような例があります。

 いずれにしろ、何かしらの危険を孕むから「!」なのであり、見かけたら注意して運転するに越したことはありません。ただ、あまり見かけることがない「その他の危険」の標識、ドライブ先で探してみても面白いでしょう。

【ストリートビュー】「!」道路標識の現場市街地でも「!」の標識を発見こんな変わり種の注意ポイントも!
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