「電気を売って電気代を稼ぐ」打開策で窮地脱出なるか…!?
食品事業や多角的なグッズ販売に続いて新規展開銚子電鉄が電力事業へ参入(草町義和撮影)。
銚子電気鉄道(本社:千葉県銚子市)は2021年9月27日(月)、電力事業に参入し、銚子電力と共同で「銚子電鉄でんき」の提供を開始すると発表しました。
銚子電鉄は銚子市の銚子~外川間で電車を運行していますが、利用者の減少などで鉄道事業の経営難が続いており、「ぬれ煎餅」「まずい棒」などの販売を行う食品事業を中心に収益を上げる経営モデルを構築しています。他にもサビ止め塗料や「本物の昆布で作られたきっぷ」(限定品)など、ユニークな商品を発売して話題を集めています。
今回銚子電鉄が新たに参入したのは電力事業で、同じく銚子市内に本社を構える銚子電力との共同で電力供給が行われます。銚子電力はこれまで、料金の一部が銚子電鉄へ還元される特別プランを展開するなど、銚子電鉄との結び付きが強まっていました。
銚子電鉄は、契約者が年間70000円分の電気を使用すると、銚子電鉄が銚子~外川間の1往復を走らせるのに必要な収入が得られるとPR。1日20往復弱の運転がある銚子電鉄線は、10000件の加入により1年間の運行本数分が賄われるとのことです。
「銚子電鉄でんき」は基本料金の無い一般向け「Sプラン」「Lプラン」および事業者向けの「動力プラン」の3プランを設定。Sプランでは3人家族の場合、電気料金が東京電力を利用した場合と比べ年間約16000円お得になるとしています。また加入特典として、1日乗車券「特別孤廻手形」がプレゼントされます。