「思い切り過ぎちゃったモヒカンジェット」にも見える特別機…普通とはやっぱ違いました!

左右非対称の塗装がテーマ

 北海道を拠点とする航空会社、AIRDOが2021年12月1日(水)から、『ポケットモンスター』のキャラクター(きつねポケモン)、「ロコン」の特別塗装を施した旅客機「ロコンジェット北海道」を就航させました。同日12時すぎに出発したその初便、ADO20便(千歳発羽田行)に搭乗しました。

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初便出発前、新千歳空港で報道陣に公開されたAIRDO「ロコンジェット北海道」を(2021年12月1日、乗りものニュース編集部撮影)。

 ポケモン社と北海道は、包括連携協定を締結し、きつねポケモンの「ロコン」「アローラロコン」を「北海道だいすき発見隊」に任命し、北海道を道内外にPRする活動を展開しています。今回の特別塗装機就航も、この企画の一環として「北海道の翼」であるAIRDOがコラボしたものです。

 担当機は、ボーイング767-300ER「JA607A」。この機はANA(全日空)の国内線で使用されたのち、AIRDOに転籍。と同時に、2021年11月に、那覇空港内にある航空機整備事業会社「MRO Japan」で、「ロコンジェット北海道」へ大変身しました。

「ロコンジェット北海道」の最大の特徴は、左右非対称のデザインです。

「ロコンジェット北海道」の塗装はどんな特徴が

 
「ロコンジェット北海道」は、右側に「AIRDOイエロー」の配色で「ロコン」が、左側に「AIRDOブルー」の配色で「アローラロコン」が描かれます。

 そのため同機機首を正面から見ると、中央でカラーリングがはっきり分かれており、まるで左右で毛色の違う「モヒカンヘア」のような、なんともインパクト大のルックスをしています。尾翼はそれぞれのキャラクターの顔が大きく描かれ、胴体にも「ロコン」たちが大きくデザインされています。

通常便と違いアリ? 個性Lv100「北のポケモン旅客機」初便レポ AIRDO渾身「ロコン」機

初便出発前、新千歳空港で報道陣に公開されたAIRDO「ロコンジェット北海道」(2021年12月1日、乗りものニュース編集部撮影)。

 機内の座席ヘッドレストカバーも、「ロコン」たちがデザインされた特別仕様のものが採用されています。

カバーは3パターンです。ここでも「左右非対称」デザインの胴体とコンセプトの統一が図られており、普通席の右側3列が「ロコン」のデザイン、左側3列が「アローラロコン」のデザイン、中央席および37列目(ロコンのポケモン図鑑番号に由来)は2匹が揃ったデザインと、左右非対称で配置されています。

フツーとは違う! 「ロコンジェット北海道」初便の様子

「ロコンジェット北海道」初便出発の地となったAIRDOの本拠地、新千歳空港では、報道陣向けの披露イベントが実施されたほか、出発前には式典も開かれ、同社の草野 晋社長などが出席しました。出発は12時22分、乗客数は幼児含む186人です。

 機内でのドリンクサービス時には、CA(客室乗務員)が「ロコン」仕様のエプロンを身に着けます。ドリンクラインナップは通常のAIRDO便と同じですが、提供される紙コップも「ロコンデザイン」です。巡航中に実施される機内販売は、同便では非常に盛況の様子。就航記念アイテムとして先述のエプロンがラインナップに加わっており、これが同便のフライト中に完売となったそうです。

通常便と違いアリ? 個性Lv100「北のポケモン旅客機」初便レポ AIRDO渾身「ロコン」機

AIRDO「ロコンジェット北海道」初便の様子(2021年12月1日、乗りものニュース編集部撮影)。

 フライトは向かい風の影響も受け、定刻を少し過ぎた14時9分に羽田空港へ到着しました。到着後には、数名の熱心なファンが機体に残り、ギリギリまで機内に凝らされたデザインのディテールを撮影する光景も。こういったシーンも、AIRDO渾身の特別塗装機の初便ならではのことでしょう。

「ロコンジェット北海道」は今後5年間運航予定で、羽田~新千歳、旭川、函館線などを担当します。路線や便名は運航日前日に特設ホームページで公開されるとのことです。

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