新鎌ヶ谷駅南口の駅前には、「東京10号線延伸用地」として、一等地にも関わらず塩漬けになっている土地があります。このほど、土地の活用事業者が決定。
北総線と新京成線の新鎌ヶ谷駅南側にある空き地。この場所は、駅前の一等地にも関わらず、長年にわたって未利用の状態が続いてきましたが、ついに土地活用に向けた大きな動きがありました。
北総線の車両(画像:写真AC)。
空き地の面積は約7083平方メートル。この土地の活用をめぐっては、土地保有者の千葉県企業局が2022年11月に事業者の公募を実施。2023年3月14日の審査委員会を経て、事業予定者を京成電鉄・東武鉄道・大和ハウス工業・東方地所グループに決定しました。
事業では、商業棟と住宅棟で構成する延べ約9900平方メートルの施設を整備。商業棟は地上6階地下1階建て、住宅棟は14階建てで、商業棟には飲食店や物販店などが入る予定です。このほか、広場や自由通路の整備も行われます。
この土地はもともと「東京10号線延伸新線用地」として確保され、長らく塩漬けになっていました。東京10号線は当初、本八幡駅と新鎌ヶ谷駅を結ぶ「県営鉄道北千葉線」として計画されていましたが、2000年12月に県営鉄道事業を廃止。
新線計画が消滅したことで、建設のために確保された土地も宙に浮くことになりました。2022年6月、鎌ヶ谷市は千葉県に対して「東京10号線延伸新線跡地の土地活用に関する要望書」を提出。千葉県が土地を売却する際、「賑わいの創出につながる施設とすること」や「新鎌ヶ谷駅南北自由通路、駅西側に続く歩道の機能確保」などを要望していました。