Su-35、Su-27はかなり識別が困難。

そもそも前線に現れるのが珍しい

 ウクライナ南部ザポリージャ州で2023年9月29日に墜落したロシア空軍機のSu-35戦闘機が、フレンドリーファイヤーによって撃墜された可能性があると欧米メディアなどで報じられています。

ロシア自慢の対空ミサイルが「自軍のSu-35戦闘機」を撃墜!...の画像はこちら >>

ロシア空軍のSu-35(画像:ロシア国防省)。

 Su-35は、夜間にロシアのS-300地対空ミサイルシステムに撃墜されたとみられています。残骸の形状からSu-35と推測されているのみで、詳細については明らかになっていないようです。ただ、事実であればかなり稀なケースとなっています。

 というのも、ロシア軍機はウクライナ侵攻序盤の予想外の損失により、前線での航空支援を控えており、長距離ミサイルや滑空装置を備えた無誘導爆弾を使用しての空爆を行っています。墜落場所はロシアの勢力圏ではありますがトクマク付近というかなり前線の地域になります。

どういった目的で、Su-35が現れたのか不明です。同機種は現在ロシア軍がウクライナの戦場に投入している戦闘機では最新鋭のものになります。

 なお、Su-35は旧式でウクライナ空軍も保有するSu-27と形状がよく似ており、かつては防衛省も、日本近海に現れたロシアのSu-35Sを当初Su-27と誤認して発表したこともあります。フレンドリーファイヤーはウクライナ機と誤認した可能性もあるかもしれません。

※一部修正しました(10月05日18時25分)。