高速道路が他地域よりも大幅に安い「特別割引」がETC車のみへ変更されました。これにより沖縄でもETCの普及が進むのでしょうか。

そもそもなぜ、沖縄は他地域に比べ大幅にETCの普及率が低いのでしょうか。

沖縄道「特別割引」ETCのみに いよいよ沖縄の現金車に包囲網

 公明党オートバイ議員懇話会が2024年度の車載機購入助成の予定を明らかにしました。沖縄県も助成対象に含まれる見込みです。沖縄では2024年3月末で全車に適用されていた「特別割引」が廃止されたため、二輪・四輪を問わず購入者が増えそうです。

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沖縄道。ETC車は常時、高速料金が35.5%引き。
2024年3月までは現金車も対象だった(画像:写真AC)。

 高速道路では料金所の「ETC専用」運用が広がっており、事実上のETC“義務化”が迫っています。国土交通省はETCの利用状況について、ETC利用車は829万台、利用車の94.7%がETCであるという統計を出していますが、そのなかで県内普及率約66%(2021年度末)と取り残されているのが、沖縄県の利用車とバイクです。同県では高速道路の整備が進まず、バイクは四輪車より大幅に遅れてETCサービスが提供された影響が残っているからです。

 沖縄県では2024年3月末まで四半世紀にわたり、沖縄道の全線が通常料金の35.5%割引になる特別割引が実施されていました。4月以降も継続されたものの、ETC車のみの割引に変更されています。

 沖縄道は名護市から那覇市まで総延長57.3km。全国で実施されているETC周遊割引や区間限定で実施される休日割引を実施するほどの距離がありません。一般道から乗り換える速達性も低かったため、料金支払いのために1万円以上する車載器を購入する理由が見出しにくいことが、ETC普及率の低さにつながっていました。

 一方、バイクETCは車載器本体が四輪車より8年もサービス提供が遅れました。車載器が高額なことに加えて、ETC2.0の新機能がバイクではほとんど役に立たないことも利用車を落胆させ、四輪車のような搭載率の上乗せが進みませんでした。

まずはNEXCO西日本の対象地域から

 そんな中で与党、公明党のオートバイ議員懇話会は、車載器義務化が進む中での搭載率の底上げを図るべく2024年度の施策について話しました。

「2024年度のETC車載器購入助成は、まずは、夏を目途にNEXCO西日本の利用車から。その後は全国で実施の計画が進んでいます」(北側一雄懇話会会長)

 バイクの団体も反応しました。全国オートバイ協同組合連合会の大村直幸会長は、6月5日に開催されたオートバイ政治連盟主催の「二輪車業界の明日を考える講演会」で、こう期待を込めました。

「2023年に実現した二輪車定率割引(普通車の半額相当)は条件が80km以上の連続走行。沖縄県は距離が短いので条件から外れて割引が適用されなかった。その時は特別料金だから車載器を買わなくてもいいということだったが、沖縄の高速道路料金が全国と同じになってしまったので、(今年度の)購入助成が始まれば利用車にも、きっと役に立つ」

いよいよ「ETCつけろ」包囲網? 全車対象の“激安高速料金”一部廃止の沖縄 やはりETCは割引無しじゃ広がらない?
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公明党オートバイ議員懇話会・北側一雄会長(中島みなみ撮影)。

 国土交通省と高速道路各社は、すべての料金所をETC専用化することを目指して、収受員の常駐する一般・ETC混在レーンからの切り替えを行っています。現状では、割高な料金を覚悟すれば現金車でも高速道路を利用できるものの、ETC専用レーンは車載器搭載車でなければ利用はできません。車載器購入助成は車種を問わない予定です。未搭載車にとって車載器購入助成のチャンスは貴重です。

 助成制度は高速道路各社が公表しますが、「詳細は決まっていません。決まり次第、ウェブサイトなどで掲載する」と、NEXCO西日本は話しています。