東京都南多摩東部建設事務所は2025年4月、前月に町田市で実施した「町田街道」の踏切の立体化事業について工事説明会を実施しました。工事がいよいよ進展します。

すぐそば「神奈川」、用地が狭い!

 東京都南多摩東部建設事務所は2025年4月、前月に町田市で実施した「町田都市計画道路3・3・36号相原鶴間線(相原)事業概要及び仮道整備工事に関する説明会」の資料を公開しました。主要街道に残り続けていた踏切の立体化事業が進展します。

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立体化される横浜線の大戸踏切。町田街道の大きなボトルネックとなっている(乗りものニュース編集部撮影)

 説明会の対象は、町田市北西部に位置するJR横浜線「相原駅」の南側、町田街道を横断する「大戸踏切」の立体化事業です。

 ここは神奈川県相模原市との境界である境川が踏切のそばを流れており、北側は駅敷地、南側はすぐ崖の地形になっています。町田街道自体も2車線で余裕がなく、踏切待ちによって慢性的な渋滞が発生しています。

 ここにアンダーパスを建設し、踏切を除去します。歩道付きのアンダーパスとすることで歩行者の通り抜けも可能にするとともに、地上部には側道を設けます。

 2014年の事業認可から用地確保が進められ、ついに今回、線路北東側から「仮道」を設ける工事が始まります。線路の北側へ道路を切り回し、踏切を移設し、現踏切位置を中心としてアンダーパスを構築していきます。

 その間、鉄道の運行を止めず仮道の両端は将来のアンダーパス工事に向けて一部、仮桟橋形式とするなど、狭隘な環境での施工となりそうです。

 この踏切の東側では国道16号「八王子バイパス」の相原ICがあるほか、町田街道を西進し高尾方面へ向かうと、圏央道に通じる国道20号「八王子南バイパス」が接続。

同バイパスが東側へ延伸すると相原に通じる都道(八王子城山線)にも接続するため、周辺における町田街道の重要度が高まっています。

 立体化事業のスケジュールとしては、仮道の設置で約5年、アンダーパスおよび側道などの整備完了までは、10年以上を想定しているそうです。東京都は長期にわたる事業になるとしつつ、理解と協力を求めています。

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