中央道の渋滞対策として建設が進んでいる「新小仏トンネル」を含む別線ルート。その工事が進捗し、現地には巨大な橋脚も出現しています。
中央道の渋滞対策として建設が進んでいる「新小仏トンネル」を含む別線ルート。その工事がだいぶ進捗しているようです。2025年7月現在、現地には巨大な橋脚も出現しています。
中央道上り線、小仏トンネル(奥)を先頭とした渋滞。手前の底沢大橋の左側に新たな橋脚が出現している(画像:NEXCO中日本)。
東京と神奈川の都県境に位置する「小仏トンネル」は、悪名高い中央道の渋滞ポイントです。上り線は毎週末のように、このトンネルを先頭として東京方面へ向かう渋滞が長く延びます。これを解消するため、上り線の交通容量を増やす目的で、山側にもう1本「新小仏トンネル」を建設しており、上り線は同トンネル経由の1車線分を別ルートとして設けることで、2車線からいわば「2+1車線」の形態になります。
このルートは、既存の本線の左側から1車線が分岐し、本線と並行しながら谷を渡って新小仏トンネルへ取り付く線形となります。そのトンネルまでの間に建設中なのが「新底沢大橋」です。並行する現在の底沢大橋と同じように、高さ40mもの新たな橋脚が3本、立ち上がってきています。
「施工場所は急峻な地形にあるため、まず進入路の整備が必要となります。
また、長さ2300mとなる新小仏トンネルの建設は2020年から始まっていますが、今年の4月末時点で1700mまで掘削を完了しているといいます。
新小仏トンネルを抜けたあと、新設の1車線は八王子JCTのランプまで延び、圏央道へ直結する線形となります。この部分は斜面に建設された既存の本線高架橋を拡幅して1車線をつくりますが、本線の右側には拡幅用の桁を支えることになる橋脚ができており、左側(山側)も拡幅と擁壁工事に着手しているそうです。
全体の進捗としては、「本体構造物は概ね工事着手済み、上部工拡幅工事を発注準備中、今後は舗装工事・施設工事の発注が必要となってきます」とのこと。
この一連の工事は本線を走っていると見えにくいですが、工事はもう“後半戦”といえそうです。今後は目に見える構造物も出現しそうです。なお、開通の時期は明示されていないものの、新小仏トンネル工事については2026年6月までの予定となっています。