大型輸送艦の寄港、人員の休養・物資の集積も可能

 防衛省は2026年1月18日、鹿児島県奄美大島の瀬戸内町にて、古仁屋港(須手地区)に計画している自衛隊港湾施設の住民説明会を開催しました。九州本土と沖縄本島のほぼ中間に位置する奄美大島の戦略的価値を活かし、南西地域の防衛体制を後方支援から固める「自衛艦の長期的活動基盤」の構築が狙いです。

【画像】トータル4隻! これが奄美大島に配備予定の「輸送艇」です

 整備計画によれば、鹿児島県が所有する用地の東西海面を埋め立て、自衛隊専用の岸壁などを新設します。東側埋立地(約2.9ha)には隊庁舎や燃料タンク2基などとともに、水深11m、長さ(バース長)240mの岸壁を整備し、補給を目的とした海上自衛隊の護衛艦(あきづき型など)や輸送艦(おおすみ型など)の寄港ができるようにします。

 一方、西側の埋立地(約0.7ha)には物資の集積場などが設けられるほか、水深5m、長さ115mの岸壁が整備され、「自衛隊海上輸送群」がメインで使用する予定です。

 こうした拠点整備に合わせ、部隊配備も進められます。2026年度末には、海上輸送隊(約20名、輸送艇1隻)を海上自衛隊奄美基地分遣隊に配備。さらに2027年度には3隻を追加し、計4隻の輸送艇が奄美大島を拠点とする計画です。なお、専用ふ頭の完成までは、古仁屋港内の既存岸壁を暫定的な係留場所として活用します。

 整備スケジュールは、2027年度から埋立工事を開始し、2032年度(令和14年度)末の全体完成を目指します。古仁屋港周辺にはすでに陸自瀬戸内分屯地や海自奄美基地分遣隊が所在しており、新拠点の完成により奄美大島は「陸・海・空」が連携する南西地域の重要な「後方支援の要」へと進化することになりそうです。

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