JR九州が、2017年7月に発生した九州北部豪雨の被災状況を発表。久大本線や日田彦山線で橋や盛土の流失、土砂流入などが生じています。

橋流失で「ゆふいんの森」は迂回運行

 JR九州は2017年7月11日(火)、九州北部豪雨による被災状況を発表しました。

久大本線

 久留米駅(福岡県久留米市)と大分駅を東西に結ぶ久大本線では、光岡(てるおか)~日田間の「花月川橋りょう」が流失。このため、うきは~日田間は復旧の見通しが立っておらず、運転が見合わされています。なお12日(水)午前10時現在、筑後吉井、うきは~日田間ではバス代行輸送を実施中。また、久留米~うきは間の列車は、通常より本数を減らして運行されています。

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久大本線では「花月川橋りょう」が流失。復旧の見通しは立っていない(画像:JR九州)。

 久大本線を経由する特急「ゆふ」は運休。特急「ゆふいんの森」は、15日(土)から博多~小倉~大分~由布院間で臨時運行される予定です。

日田彦山線

 城野駅(北九州市小倉南区)と夜明駅(大分県日田市)を南北に結ぶ日田彦山線では、添田~歓遊舎ひこさん間にある「第二彦山川橋りょう」の橋脚が傾斜。豊前桝田~彦山間の「第三彦山川橋りょう」では桁が損傷し、釈迦岳トンネルを越えた南側の区間でも土砂流入や盛土流失などが複数の箇所で発生しています。

 これらの影響で、添田~夜明間は復旧の見通しが立っておらず運転は見合わせ。

12日(水)午前10時現在、城野~添田間は通常より本数を減らして運行されています。

約30万人に影響

 豪雨の影響で5日(水)から9日(日)までの5日間、JR九州では計16路線で列車の遅延や1516本の運休が発生。同社によると、およそ30万人に影響が出たとしています。

【写真】橋脚の傾斜が確認された「第二彦山川橋りょう」

橋流失などで復旧の見通し立たず 九州北部豪雨でJR久大本線、日田彦山線不通

日田彦山線では「第二彦山川橋りょう」の橋脚傾斜が確認されている(画像:JR九州)。

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