東京駅改札外の飲食街「キッチンストリート」には有料トイレが設置されています。どんな人が利用しているのでしょうか。
東京駅改札外の飲食店街「キッチンストリート」には、有料トイレが設置されています。
飲食街「キッチンストリート」にある有料トイレ(画像:鉄道会館)。
日本国内では目にすることの少ない有料トイレですが、どのような意図で設置され、どのような人が使っているのでしょうか。トイレを管理している鉄道会館に聞きました。
――いつ、どのような目的で設置したのでしょうか?
2004(平成16)年10月28日の「キッチンストリート」開業日から設置しています。トイレは「キッチンストリート」をご利用いただくお客さまへのサービスとしてのものです。食事をされたお客さまには、トイレの入口を解錠できるメダルを店舗でお渡ししています。ただ、飲食店街のご利用はなくても、トイレだけお使いになるお客さまもいらっしゃるため、100円でご利用いただけるようにしました。
――「キッチンストリート」利用者以外では、どのような人が利用しているのでしょうか?
常時状況を監視することはできないため、どのような方が使っているのかは把握しきれておりません。オムツ替えをしたい方などがご利用している可能性はあります。
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鉄道会館では、お昼時に案内係が「キッチンストリート」周辺に立つこともあり、その際にトイレを聞かれた場合は、近くの無料トイレを案内することもあるそうです。周辺にある無料トイレは2か所、うち1か所は「黒塀横丁」という飲食店街の中にあります。
「キッチンストリート」と「黒塀横丁」いずれにもトイレがありますが、なぜ一方だけ有料なのでしょうか。引き続き、鉄道会館に聞きました。
――「キッチンストリート」と「黒塀横丁」のトイレを、有料と無料とに分けた意図は何かあるのでしょうか?
施設利用のお客さまや流動の違いから、設備管理維持の目的もあり「キッチンストリート」は有料とさせていただきました。
――有料トイレと無料トイレはどのような点が違いますか?
通常のトイレより清掃頻度を上げて、快適にご利用いただけることを心がけています。
――今後、どのように運営していくのでしょうか?
2004年の開設当初は珍しかった有料トイレですが、その後、商業施設を中心にトイレ環境が見直されてきたため、施設のリニューアルのタイミングなどを機に運用方法を検討していく予定です。
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トイレを取り巻く環境は年々進化し、ゆったりしたパウダーコーナーやおむつ替えコーナー、授乳室が無料で使えるトイレも増えています。今後、有料トイレの存在意義も変わっていくのかもしれません。
【画像】空き状況の可視化も進む、トイレの現状

小田急線新宿駅西口トイレ入口付近には、近隣トイレ2か所の空き状況も確認できるディスプレイが設置されている(2017年12月、乗りものニュース編集部撮影)。