中央林間駅の駅前に商業施設「中央林間東急スクエア」が、オープンします。3階には地元・大和市の図書館のほか、子育て世代にうれしい施設が入っています。
中央林間駅(神奈川県大和市)の駅前に2018年3月28日(水)、商業施設「中央林間東急スクエア」がオープンします。
「中央林間東急スクエア」の入口付近の様子(2018年3月26日、乗りものニュース編集部撮影)。
「中央林間東急スクエア」は1985(昭和60)年、同地に開業した総合スーパー「東急ストア 中央林間店」がリニューアルした施設で、「東急ストア 中央林間店」と比べて7店舗増となる35店舗(新規21店舗)のテナントが入ります。新店舗のうち、東急初出店と神奈川初出店はともに3店舗(一部重複あり)。運営はこれまで東急ストアでしたが、リニューアル後は東急電鉄にバトンタッチします。1日あたりの来店者数は1万人、年商は約70億円を見込んでいます。
地上3階地下1階の店舗面積は7748平方メートルで、駐車場は400台分を完備(隣接する東急電鉄運営の商業施設「エトモ中央林間」と併用)。来店客は、中央林間駅を毎日利用する通勤・通学客や近隣住民などを想定しているといいます。
「飲食店や雑貨店中心だった『エトモ中央林間』と比べて、より広い世代が日常で使えるような店舗構成にし、アパレルも強化しました。これまで、来店客の7~8割が40代から70代まででしたので、これを機に10代から30代も取り込んでいきたいです」(東急電鉄担当者)
今回のリニューアルで大きく変わったのは、3階部分です。これまで電化製品などを販売していたスペースに図書館(約740平方メートル)、子育て支援施設(約240平方メートル)、行政窓口(約150平方メートル)、計3つの地元・大和市の公共施設が新たに入りました。
「中央林間エリアはこれまで公共施設が不足していたこともあり、リニューアルに伴い、大和市側から東急電鉄さんに声を掛けました。
図書館の蔵書数は1万7000冊で、今後3万冊まで増加予定。文庫や新書をメインに、「大和市の地域性を反映した、暮らしに関するさまざまな本」(図書館管理者)を取りそろえており、訪れた人たちはそれらを午前10時から21時まで楽しめます。
また、隣接するカフェチェーン「星乃珈琲店」で買った飲み物を図書館内に持ち込んだり、図書館で借りる前の本を「星乃珈琲店」に持ち込むこんだりすることもできます。図書館は通路とのあいだに壁や仕切りを設けていないため、「星乃珈琲店」とのあいだを自由に行き来することも可能です。
1階「東急ストア」は夜21時まで惣菜を製造子育て支援施設のなかには、市内初の取り組みで幼稚園児などが対象の送迎ステーション、満1歳から未就学児が対象の託児室、子育て相談室があるため、施設近隣の保護者にとって、便利な環境に。送迎ステーションは、保護者の出勤時刻に合わせて通園バス到着前から幼稚園終了時後の19時まで子どもを預けられるほか、「中央林間東急スクエア」を訪れた保護者がくつろげるように、託児室は最高4時間まで対応しています(1時間あたり利用料500円)。

3階につくられた大和市の図書館(2018年3月26日、乗りものニュース編集部撮影)。
行政窓口では、住民票の写しや印鑑登録証明書などの諸証明の交付以外に、住民異動届や戸籍届の受付にも対応。時間のかかる手続きの場合は、利用者が待ち時間に店内を楽しめるよう、携帯型の呼び出しチャイムが配布されます。
3階はこれらの公共施設のほか、13店舗が入っており、「星乃珈琲店」のほか、東急初出店として、福井県鯖江市の国産眼鏡メーカー「ふくいめがねSPOT」や携帯電話修理「Ifc」が、「東急ストア 中央林間店」時代からの既存店舗「コイデカメラ」の新業態である「PHOTOLAB コイデカメラ」などが入っています。東急電鉄によると3階の全体イメージは「公共施設とリンクする造りにした」とのことです。
2階は全10店舗が新規出店。
1階は、スーパーマーケットの東急ストアを含めた12店舗が入っており、新店は「トモズ」「青山フラワーマーケット」「横浜昇龍園」「リペア&マイキー」の4店。「横浜昇龍園」は中華総菜を取り扱っています。
今回のリニューアルにともない、東急ストアは30代から40代のファミリー層を狙って、煮魚や焼き魚、唐揚げやとんかつなどの惣菜コーナーを強化。近隣店舗との差別化のため、惣菜は21時まで製造し、夜でもできたての商品を食べられるといいます。「小田原漁港直送のアジなど、新鮮な水産ネタにもこだわりました。群馬県を中心とした新鮮野菜や、県内のお酒やお菓子などを取り扱っています」(東急ストア担当者)。
営業時間は、店舗と図書館が午前10時から21時まで(一部を除く)。