新幹線の列車と人工衛星の名前がともに「つばめ」であることから、JR九州と宇宙航空研究開発機構(JAXA)がコラボ。高度約217kmを飛ぶ「つばめ」が地上の「つばめ」を撮影し、その写真を公開しました。

宇宙から撮影した「つばめ」の写真を公開

 JR九州が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)とコラボ企画を実施。新幹線の列車名と人工衛星の名前が同じ「つばめ」であることをきっかけに、2019年8月29日(木)の早朝、人工衛星「つばめ」が高度約217kmから熊本の九州新幹線「つばめ」を撮影しました。

新幹線が宇宙から見えた! 人工衛星「つばめ」から九州新幹線「...の画像はこちら >>

空に向かって大きく手を振るJR九州やJAXA、熊本博物館のスタッフたち(2019年8月29日、皆越和也撮影)。

 ここ数日、大雨に見舞われた九州北部ですが、撮影当日の朝は奇跡的に雨もやみ、薄い雲はかかったものの一部には青空も広がりました。JR九州熊本総合車両所(熊本市)の最も東側の14番留置線には、九州新幹線「つばめ」にも使用される新800系電車のU008編成が置かれ、その脇に「↑」と「つばめ」が書かれた幅約4m、長さ約20mの横断幕が広げられました。

 JAXAやJR九州、熊本博物館のスタッフら12人が、朝6時半ごろから横断幕と新幹線のあいだに立ち、宮崎県延岡市付近の上空約217kmを南から北へ飛ぶ人工衛星「つばめ」に向かって、手を大きく振りました。

 人工衛星「つばめ」は2017年12月に種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)から打ち上げられたもので、多くの人工衛星が高度600~800kmを飛行するのに対し、高度300km以下の「超低高度軌道」を飛行できる世界初の人工衛星です。地上にいる人の姿まで写すことが可能で、将来的には災害時に役立てていくといいます。

 29日(木)に撮影された写真は、31日(土)に熊本市立熊本博物館のプラネタリウムで開催された「宇宙教室」で公開されました。同イベントでは、宇宙から見た「つばめ」の写真とともに、人工衛星「つばめ」のミッションなどが紹介されました。

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