新型コロナウイルス感染拡大の影響で利用の減少が予想されることから、JR九州が春休み期間中の九州新幹線「さくら」や在来線特急の一部の臨時列車を運休。運転区間の短縮や減車も行われる予定です。
JR九州は2020年3月13日(金)、新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえ、九州新幹線や在来線特急の一部列車を運休・減車すると発表しました。
特急「かもめ」などに使われるJR九州の885系電車(2012年2月、恵 知仁撮影)。
期間は、春休み期間の3月20日(金)から4月5日(日)までです。1日あたり最大23本(3月29日)、計190本の運休が予定されています。
対象となる列車は、期間中に運転予定だった九州新幹線「さくら」(博多~鹿児島中央)、特急「かもめ」、特急「にちりん」の一部の臨時列車です。特急「ハウステンボス」は期間中の毎日、すべての臨時列車が運休します。
土休日に中津~博多間を運転する特急「きらめき93号」は、始発駅が中津から小倉に変更されます。
また、特急「かもめ」「みどり」は期間中、一部列車が8両から6両に減ります。特急「ゆふ」は全列車が4両から3両に変更されます(一部は16日から実施)。
JR九州によると今回発表の期間や内容以外でも、利用状況や社会情勢を勘案し列車の運休などを検討していくということです。
鉄道収入が大幅減 「ななつ星」は休止追加新型コロナウイルスの感染拡大により、JR九州の鉄道収入が激減しています。同社によると、2月の鉄道の取扱収入は速報値で対前年87.3%、3月は、1日(日)から7日(土)までの速報値で対前年54.0%でした。
九州新幹線の博多~熊本間の利用者数は、2月が対前年94%でしたが、3月1日(日)から7日(土)までの期間では対前年54%に激減。訪日外国人が利用する企画乗車券「JR九州レールパス」の発売枚数も、3月1日(日)から9日(月)までで対前年9割減という状況です。
九州を周遊する豪華寝台列車「ななつ星in九州」は、3月運行分の休止がすでに発表されていますが、休止期間の延長が決定。4月2日(木)、7日(火)、11日(土)、14日(火)出発分の4本が運休となります。なおJR九州は、今後の新型コロナウイルスの感染拡大状況や、政府の方針などによっては、4月18日(土)以降の運行予定が変更になる場合があるとしています。