高速バス 新型コロナからの運行再開 「密」回避に知恵絞る業界 今後の需要と課題

 幸い、これらの目的地の多くには高速バス路線が充実しており、宿泊・観光施設や地域と連携を深め、需要に応えることが求められます。旅行需要の回復を目指す政府の「Go Toキャンペーン」は、宿泊料金などの一部を国が助成するものですが、観光地への路線に限定するなど、何らかの形で高速バス運賃も対象となることが期待されます。

 ただ、長期的にみると、国内航空線を上回る年間1億1000万人あった高速バスの需要も、人々の生活様式の変化により、完全に回復しない可能性があります。乗客や乗務員の感染防止に努める「安全な運行」と、その取り組みの可視化による「安心の提供」を大前提としつつ、運行継続のためにも、企業として収益を確保し続けないといけないのです。

生き残りをかけ生産性向上へ できることはまだある!

 もともと高速バスがメインの市場とする地方部では、人口減少が進んでいます。「乗客減少による収益減少が、値上げや減便、安全軽視などの品質低下を招き、さらなる乗客減少へ」という負のスパイラル だけは避けなければなりません。予約データ分析により需要を細かく予測し、それに合わせて運行車両数や運賃を柔軟に変動させる「レベニュー・マネジメント」強化といった施策が考えられます。

 この「レベニュー・マネジメント」活用のため、2012(平成24)年にはバスの制度が改正されました。しかし、その導入が一部の事業者にとどまっているのは、データ分析に必要な人材育成やITシステムのコストが理由です。これ以外にも、バス事業には、IT活用により生産性を向上させられる分野が多く眠っています。各事業者の努力とともに、行政のさらなる支援が求められます。


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