今年も東京湾中央部の横断線(富津岬~観音崎を結ぶ線)一帯にタチウオの群れが集結。7月24日(日)に東京湾浦安の吉野屋のタチウオ乗合船で越中島釣友会の月例会を行うと、参加者全員が2ケタ釣果で大満足する好食いに出会った。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・木津光永)

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吉野屋でタチウオ釣り

出船2時間前に船宿へ到着。店内へ入ると吉野眞太郎親方と公大若代表が笑顔で出迎えてくれた。

タチウオ乗合には多くの予約が入り、エサ釣り船だけでも2隻出し。タチウオ乗合の岩淵裕介船長と相談して、9人の団体となる私たちは2隻目の第十一吉野屋丸に乗船。左舷トモ寄りに4人分と右舷トモ寄りに5人分(初級者指南役の私と原田会員の同僚であるビジター参加の4人)の席を並んで頂いた。

メンバーは左舷のトモに原田真美、2番に多田幸男、3番に木村正宏、4番に江原則夫、右舷トモに徳留隼人、2番に松田康男、3番に私、4番に木村祥也、5番に藤波康右(以上敬称略)だった。

船中第1号は60cm級

定刻の7時に出船。航程1時間で富津沖の水深10~12mの釣り場に到着。いい反応が見つかったところで船長から「はい、どうぞ。8mから海面までを探ってください。テンポよく誘って、アタったらアワセを入れずにそのまま巻き続けるだけがいいようです」というアナウンスがあり、エンジン流しで実釣開始。

天候は晴れ、風は南から風速1~2mで海面はナギ、潮色は適度な濁りを含んだ緑茶色で、若潮の干潮の潮止まり。これから上げに向かう。

潮止まりで風も緩く、タナ取りを終えたミチイトは垂直に立つ。

水深が浅いのでオマツリの心配もなく、初級者の入門にはぴったりの環境。

トモ寄りの徳留さん、松田さんは自前のライトタックルを持参するほどの腕前の持ち主で、私は初級者の木村さんと藤波さんにタックルを貸し出して、エサ付けからタナ取り、誘い方のバリエーションなどを教えた。

船中第1号はライトタックルに船宿1本バリ仕掛けを使う原田さんで60cm級タチウオ。その後、流し変えのたびにヒットさせた。

本命続々登場

江原さんも1.5m前後の短い竿で5連発。

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タチウオ連発(提供:週刊つりニュース関東版APC・木津光永)

右舷では、細身のライトタックルで10cm程度の誘い上げを続けるトモ寄りの徳留さんが5連発。使いやすい道具のよさが際立っていた。

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ライトタックルでゲット(提供:週刊つりニュース関東版APC・木津光永)

その後、右舷トモ2番の松田さん、1.8mロッドを使う藤波さんが55~60cm級を2尾ずつ釣り上げた。これを見て、私は木村さんのタックルチェンジを決断。軽い竿にオモリも軽くするとすぐ効果が出て、1時間後には6尾まで数を伸ばした。

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本命キャッチ(提供:週刊つりニュース関東版APC・木津光永)

あの手この手で数を伸ばす

左舷では硬めの竿で苦戦していた木村さん、多田さんもタックルに合った誘いを見つけ徐々に数を伸ばす。全員の写真が揃ったところで私も竿を出した。

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こちらもゲット(提供:週刊つりニュース関東版APC・木津光永)

物は試しと置き竿で始めたが、まったくアタらない。次にウイリーシャクリの要領で誘うと、アタリは出たが掛かりが悪い。

最終的にはジギングのワンピッチ・ワンジャークの要領で誘うと、1時間ほどで55~60cm級タチウオを7尾キープした。

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本命手中(提供:週刊つりニュース関東版APC・木津光永)

11時までに9人のメンバーの釣果は55~70cm級タチウオを7~22尾。走水沖に移動すると、50隻近い船がひしめいている。指示ダナ40~50mで終盤戦に入った。

若潮でチャンスタイム持続

引き続き晴天だったが風は南西から風速3~8mまで強まり、終盤は1.5mほどの波が立った。潮色は上げ潮が進んで濁りは富津沖よりも取れた感じの緑茶色。

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ヒットが続く(提供:週刊つりニュース関東版APC・木津光永)

走水沖はその名前の通り大潮には激流が発生する釣り場だが、小潮、長潮、若潮回りの日はゆったりと流れる。そのため、好ポイントに入ったときのチャンスタイムが長い。だから若潮のこの日を選んだ。

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手堅くキャッチ(提供:週刊つりニュース関東版APC・木津光永)

この潮選びがハマり、1流し目の中盤から次々とタチウオがヒット。サイズは60~85cm級と富津沖よりもいい。

テンヤで113cm良型確保

私はテンヤに替えて、指示ダナの最下部周辺を誘ってアタリを待った。だが9人全員が後半戦で2尾以上を確保した段階でも、アタリが出ない。諦めかけて竿をキーパーに掛けた瞬間、食い上げるアタリ。

ギュンギュンギューンとリールの回転を止めるような引きが伝わり、壮絶なやりとりがスタート。1分ほどで観念したタチウオが浮上。メジャーを当てると113cm。

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テンヤでメーターオーバー(提供:週刊つりニュース関東版APC・木津光永)

「ここはチャンスタイム」とすぐに同じタナをユラユラと誘うと、まったく同じアタリで同寸のタチウオを釣り上げることができた。

1時間半に及ぶ1流し目を終えて2流し目に入っても2回アタリをとらえたが、ともにバラシ。同じようにいかないのが釣りの面白いところ。

14時に沖上がり。9人の釣果は55~113cmタチウオが9~33尾で木村さんが竿頭だった。

今後の展望

魚影は相当に濃く、釣り方をいろいろと変えてトライするには今シーズンも絶好機と言える。

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<週刊つりニュース関東版APC・木津光永/TSURINEWS編>

▼この釣り船について
吉野屋
乗船場所:深川木場
この記事は『週刊つりニュース関東版』2022年8月5日号に掲載された記事を再編集したものになります。The post 東京湾の船タチウオ釣りで初心者も数釣り堪能 天秤エサ釣りで挑戦 first appeared on TSURINEWS.
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