気温・水温の上昇とともに、静岡県沼津市の門池もいよいよヘラのシーズンに突入。ジャミの中から良型を引き出すには、エサのバラケ具合や重さ、セッティングの工夫がカギ。

無料釣り場で試行錯誤を重ね、攻略の手応えを味わってみては

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部)

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門池の概況

6月7日現在、水位は超満水。流れ込みからの流入も十分で、水質はアオコが発生していることを除き、とくに問題はない。よってあらゆる魚の活性が上がっており、エサを打つとまずはジャミが歓迎してくれることだろう。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【静岡・門池】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【静岡・門池】
駐車場利用時間に注意(提供:週刊へらニュース編集部)

やがてヘラが寄るとジャミは静かになり、いいアタリが出だせばシメたもの。釣れれば尺上は当たり前で、なかには尺2寸~尺3寸超までお目見えする。数は平均で片手程度だが、うまく合わせられればツ抜けも狙える。ただし駐車場の閉門時刻があるので、夢中になりすぎるのは要注意。

ポイント

門池のポイントを紹介しよう。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【静岡・門池】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【静岡・門池】
門池のポイント(作図:週刊へらニュース編集部)

中央ひな壇

現水位だと入釣がしやすく駐車場からも近いので一番人気。足元はジャカゴの階段構造で何なら前脚だけ継いで釣り台の後ろはベタ置きでもいける。水深もあるので短竿のチョウチンができるのもうれしい点だろう。ただし人気ゆえに人災は覚悟。

芝生

人災を避けるならお勧めは西岸の芝生だろう。地ベタから一段下がった位置に釣り台を置くことになるので長靴があると台を設置しやすいが、芝生の上で何度も足の長さを調整すればできないこともない。さらに中央ひな壇とは異なり、ここでは短竿のチョウチンができない。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【静岡・門池】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【静岡・門池】
釣り台が置きにくい芝生(提供:週刊へらニュース編集部)

また手前には掛かりがありヘタをすると宙でもタナが深いと根掛かることもある。浅ダナなら問題ないが、深めのタナを狙うなら竿13~14尺以上を出したほうが安全。

床屋前

取水口に近づくほど流れが強く、その境目が床屋前付近となる。東駐車場からもさほど遠くないし、カートなどがあればなおさら便利だろう。長竿の底釣りで狙っている人が多く、中央ひな壇や芝生と比べてのんびりした雰囲気で竿を出せる。水質がよく水も動いているので、思わぬ良型が出るのが東エリアの特徴。

公園ワンド

近年は狙う人が減ったが、以前は東エリアの隠れた人気ポイントだった。手すりがあり台が設置しにくいが、一人静かに狙ってみるのも悪くない。

ジャカゴ

以前は裏に路地の駐車場があり人気のポイントだったが、駐車不可になった現在は狙う人がいなくなってしまった。中央ひな壇同様にジャカゴの階段状なので台は設置しやすい。東駐車場からもカート利用であれば見た目ほど遠くない。

釣り方とエサ

この時期(高水温期)の門池は圧倒的に宙釣りが有利。タナは好みだがエサは両ダンゴまたはトロ掛けがお勧め。釣り方のキモはジャミ対策に尽きる。

ヘラが寄ればジャミアタリは消えると思われるが、それだけで釣れるほど甘くはない。エサのタッチやセッティングなどが合っていないと、隣は釣れて自分は釣れない状態に陥りやすい。

ハリの大きさが釣果のカギ

賢明なのは小バリを使わないことだ。グラン鈎を例にするなら、最低でも8号以上で何なら同巨べらタイプ13号でも構わない。エサでナジませるのではなくハリの重さでエサを入れる感覚にすると、いいエサをタナに届けやすくなる。

バラけないエサではヘラが寄らず、いつまでたってもジャミアタリが消えない。逆にバラけすぎると肝心の時にアタリにならない。

これらを抑えるにはハリの大きさ(重さ)がとても有効なので、ぜひ試してみてほしい。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【静岡・門池】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【静岡・門池】
東エリアの流れ込み付近(提供:週刊へらニュース編集部)

ウキの浮力と仕掛けの落下速度

またウキの浮力も重要だろう。一般的に軽すぎるウキはジャミの層を突破できないことが多く、速く沈めるほど効果的と言われている。ただしヘラの反応を引き出すには仕掛けの落下速度も有効であり、速すぎるとヘラの反応が鈍り、結果的にはエサの近くに寄らずジャミアタリが消えないのローテーションになりやすい。

適正な浮力とハリの大きさ。

これらをマッチさせてこそ、ジャミ攻略の必勝パターンになるだろう。

タナとエサの組み合わせ

なおエサは両ダンゴでいいが、あまりに難しいならトロ掛けもおすすめだ。なぜなら後者は短ハリスの釣りだから。短いハリスなのにヘラの反応がすこぶるいいので、エサをナジませやすく結果的にジャミ攻撃をかわしやすい。またカラツンも少なくアタれば豪快な消し込みなので、動きも見逃さない。

タナは底チョイ切り~カッツケまでその日の状況で合わせていこう。決めつけはよくないので、決めアタリが出やすいタナに柔軟に合わせていくことが、ここでは重要かもしれない。

<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊へらニュース』2025年6月20日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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