岐阜県の西濃、中濃地方は7月に大雨で川が変わるほどの水が出たが、板取川も4m近く上がったと聞いた。その大水から1週間たった7月21日、板取川上流(岐阜県関市・板取川上流漁協)へ川の変わりざまを見がてらアユ釣りに行ってきた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・栃井千万人)
板取川でアユ釣り
白谷ダムから上流が主に気になるエリアなので、岩本橋の上流の護岸工事をしたばかりの右岸に車を止めた。
解禁当初は流れが左岸へ行くように人工的に川底を触っていたが、今回の大水で新しい護岸は守られていたが流れは右岸に戻りそうだ。
写真は護岸工事部上流の風景。水況は60~70cm増水なので、平水時は護岸正面が水たまりのようになるかもしれないが、増水を繰り返せばいずれ元の右岸に戻り、一級ポイントになる。

川見を繰り返して板取川温泉上のカシゼ橋まで来ると、石アカぶっ飛び状態の中、橋の上流に残りアカを見つけたのでここでやってみた。
午前8時半から11時までの2時間半、残りアカのある右岸、左岸をじっくり攻めたが、ビリアユ2匹と痩せた18cm1匹だった。前日にたたかれた感がある。増水で痩せたアユではダメだと思い、さらに上流の源流部に行くことにした。
久後橋の大場所で入れ掛かり
杉島地区の久後橋に来ると、アユのハミ跡が確認でき、18cmサイズの姿も見られた。水況は40~50cmの増水。久後橋から上の高島橋間はルアー&マス釣り場のすぎ嶋荘が管理しており、入漁券は別なので注意が必要だ。

久後橋の下流を釣る。7.1mの短ザオを使い、橋から見下ろして右の分流からスタートすると、いきなりヒット、18cmのきれいなプリプリ源流アユだ。
それをオトリにすると入れ掛かりが始まり、分流が合流して一本筋になる大場所までに10匹ぐらい釣れた。

40cm超のブラウンもヒット
大場所で連発していると、40cmオーバーのブラウントラウトが襲いかかってきた。過去に55cmを取り込んだ経験がある。そのときと同じ根掛かりみたいに石にへばりついて動かなくなった。
それはこちらも承知。石からはがして走ったときに引きずり上げる河原を探す。タモは河原に上げてから使うつもりだ。河原はあったが、そこから下流は小エン堤と荒瀬で足が運べない。この河原までが勝負と見た。
水中イトはハイテンションワイヤーの0.08号で前回と同じ。こちらから仕掛けてサオを絞り上げると動きだした。
下流に走るので着いていって河原の方へサオを寝かせるが、真っすぐ走られ下流へ一直線。負けを覚悟したらポーンとオトリだけ飛んできた。プリプリだったオトリは歯型でギザギザひん死状態、ハナカン下で切られていた。
仕掛けを張り直して釣り続けるが、ブラウンが怖いので渓流魚が好む流れを避けながら釣る。
今回のブラウンは流れが強くて水面に石が出た前にいたが、流れが石に当たる所はアユの居着きポイントなので外せない。そこでオトリ操作は水面を滑らせず手元から潜らせて誘導するように心がけた。また空中輸送の打ち込みも行わない。その後は渓流魚のアタリは1回ぐらいで済み、順調に数を伸ばした。
当日の釣果
橋から200mぐらい釣り下がり、47匹として午前中からばん回、午後4時に終了した。サイズは17~20cm中心で、最長寸は22cmあった。

本流部が機能するには早すぎた感があったが、源流部でプリプリのアユに出会えて満足の一日だった。次回はしっかり石アカのついた状態の本流で勝負してみたい。

<週刊つりニュース中部版APC・栃井千万人/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2025年8月8日号に掲載された記事を再編集したものになります。