そんなに釣れないだろうなーと思いながら垂水漁港に向かった。ライトゲーム1本。

夜からエントリーして、もそもそ動いている小さな魚をぼそぼそと仕留めるイメージである。こんなことでもしていないと休日の暇も潰れてくれない。夏の釣りとはこのようなものだと改めて思った釣行をレポートしたい。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)

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アジをあきらめ小魚狙い

筆者の住まう大阪市内の自宅から垂水漁港までは電車で一時間半かかる。片道の電車賃は1000円ちょっと。まあ安上がりではあるが、これが結構疲れるのだ。

道中は釣りのことばかり考えているからじれったいし、帰り道は汗ダクでグッタリ。それでもこの海が好きなのは、私にとってここがライトゲームの腕を磨いた原点だからだ。

先日訪れたときにはアジの回遊がなかった。アジングではフグにワームをかじられた程度で(1尾釣ってやったが)、まったくアジのアタリを感じなかった。

年々酷暑化する日本で、おそらく7月8月に小さなアジを沿岸で釣ろうとするのはかなり難しくなるだろう。この夏はアジングのプロアングラーも大分でしか釣れていないと言っていた。

よって私もアジというよりは、まあ小魚がくれば何でもOKと気持ちは切り替えて釣り場に立った。

タックルはアジング用。5.4ftロッドに1000番リール・エステルライン0.25号で軽量ジグ単運用だ。

サバがちょろちょろ

外灯のあるところから釣っていくことにする。壁タイプのカサゴのバイトも見逃せないので、足元付近を狙って打った。すると、早々にアタリが。じゃれつく感じの甘いアタリだ。フグならもうちょっとザクッとやってくる。もしかしてサバかも、と思ったらその通りだった。

垂水漁港のライトゲームでサバ連発!【兵庫】アジ不発もカマス登場
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サバがわいてた!(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

普段アジングをしているときは「ちょっと黙っててくれ」と言いたいような魚である。独特の強い引き込みと体全体で水に対して面を作って暴れるような「サバ・バイブレーション」でなかなか上がってこない小生意気なヤツだ。しかしアジがいない海では、一転、ライトゲームの好ゲストとなる。

ポイントを移っても、またサバがきた。サイズはどれも12cmほどと小型だ。

このサイズのサバときたらアジよりずっと乗せにくいが、どうもこの日は捕食に積極的なようで、ぽんぽんと5尾は簡単に仕留めることができた。

垂水漁港のライトゲームでサバ連発!【兵庫】アジ不発もカマス登場
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サバ連続(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

猛然と引き込んだのはカマス

サバがいるということは、アジもいるのだろうが、探して釣るためには時間が足りない。ここはひとつサバゲームとするかと、せめてサイズアップを狙ってちょっとレンジやポイントを釣り分けていく。

基本的に足元でアタっていたが、沖のほうへキャストしても、何か触ってきた。これこそフグかとまた疑ったが、回収したワームを見てもかじられた形跡がない。

へえ、なんだろう。と思ったら、手前でぐぐぐぐと猛然と引き込むバイトがきた。ドラグが心地よい音を鳴らしてくれる。上がってきたのはカマスだ。久々に釣るとかなり引きやがる。

垂水漁港のライトゲームでサバ連発!【兵庫】アジ不発もカマス登場
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カマスも登場(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

だがカマスも歯がある危ないヤツなので、ここでワームをチェンジする。エラストマー系の保ちのいいワームだ。だが、私の手持ちのエラストマーのワームを魚がどうも気に入らないらしく、サバのアタリまで止まってしまった。

塩ビワームに戻したが、サバを1尾追釣しただけ。

カサゴは不在

同時進行でちょこちょこボトムをふわ釣りしていたのだが、夏に活性が高いはずのカサゴからの返答はなかった。今年は泉南でやってもダメだし、泉大津でも南港でもカサゴが出ない。全体量が減っている気もするが、やはりあまりに海水温が高すぎるためだろう。根の底の底に潜っていると思われる。

自分で言うのも何だが、私以外にこの日は釣っている人を見かけなかった。まあうまくやったというところか。だが小遠征してきたわりに手ごたえのない釣果だと思う。この翌日に泉大津でチヌを狙ったのだが、キビレ一枚に終わった。今は秋を待つしかない。その秋も一瞬で終わる最近の日本の四季が悲しい。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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