はじめに、この度令和7年8月11日の大雨による災害で被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧と、皆さまの安全・安心な生活が戻ることをお祈りいたします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター津崎圭介)
天草エギングは初心者にオススメ
天草は車で舗装された道路を一周回ることができ、アクセスのしやすさが大きな魅力です。比較的足場の良い釣り場も多く、初めての方やファミリーでも安心して釣りが楽しめます。

風に強い
エギングの大敵といえば風ですが、天草は島をぐるりと回れることで、例えば冬場の北風が強い日には南側のポイントに移動することで釣りを成立させることが可能です。他の地域では全く釣りにならないような天気でも、とりあえずエギングができるという点は大きなメリットだと思います。
エントリーしやすい
また磯場についても、比較的平坦で降りやすい場所が多く、ロープを使って降りるような危険な場所は少ないのも安心です。有明海側は日本でもトップクラスの干満差があり、その潮の動きによってエキサイティングなエギングを楽しむことができます。

1年中イカを狙える
さらに天草には多くの河川が流れ込み、豊富なプランクトンを育む「豊穣の海」としてベイトが非常に豊富です。一方で南側の牛深エリアなどは暖流の影響を受けるため、真冬でもアオリイカの限界低水温(15℃前後と言われています)を下回らず、一年を通してアオリイカを狙うことができます。
エリアによって様々な変化のある海を楽しむことができるのも天草のエギングの特徴の一つです。また時期を問わず、大型のアオリイカが釣れるチャンスがあるのも大きな魅力です。
最初にそろえたいタックルと理由
続けて、入門時向けのタックルを紹介しましょう。

ロッド
初心者の方には、取り回しの良い7ft後半~8.3ft程度のエギング専用ロッドがおすすめです。エギングはシャクリ動作や糸ふけを使うため、エギング専用設計のガイドが付いているロッドの方が糸絡みが少なく扱いやすいです。
ロッドの硬さはメーカーにもよりますがML~M程度の硬さがが最初は使いやすく、エギの動きも感じやすいと思います。価格の目安としては10,000~15,000円ほど出せば、上達してからも長く使えるロッドに出会えるはずです。
「まずは試してみたい」という方は、10,000円以内のモデルや、短めのシーバスロッドでも十分にエギングを楽しむことができます。
リール
2500番程度のスピニングリールが最適です。もし他のルアー釣り(シーバスなど)で3000番クラスを持っている場合は、PEライン0.6~0.8号を巻いてエギングを始めても問題ありません。
ただし少し重くなるため、本格的にやり込みたいと思ったら軽量な2500番に買い替えるのもおすすめです。逆に2000番クラスでは巻けるPEラインが細くなりすぎるため扱いが難しくなります。
エギ
サイズは3.0号~3.5号が基本です。夏終わりから秋にかけて小型のイカがたくさん港内に見える時期には、2.5号程度のエギも1本持っておくと便利です。サイトエギングでイカの動きやエギの動きを観察しながら釣ることで、上達も早くなります。

初心者におすすめなのはEZ-Qキャスト喰わせ(ノーマルタイプ)3.0~3.5号と、エビQ3.0~3.5号です。カラー選びに迷う場合は、システムカラーを参考にしてみてください。アオリイカの生態や、紫外線量によるイカからのエギの見え方を考慮して作られており、時間帯や天候によって最適なカラーを選ぶ助けになります。
ライン・リーダー
PEライン0.6号+フロロカーボン2~2.5号のリーダーが目安です。私自身はTX8エギング(0.6号)とエギングリーダーフロロ(2.5号)を使用しています。ラインとリーダーの結束(ノット)は、出発前にYouTubeなどで学んでおくと安心です。
初心者向けポイント選び方
まずは安全で足場の良い場所を選ぶことが大切です。天草にはそうした釣り場が多く、初心者やファミリーでも安心して楽しめます。夜釣りの場合は常夜灯周りが狙い目です。

近くでアジ釣りなどをしている場所には、小魚を狙ってアオリイカが潜んでいる可能性があります。デイでは潮通しの良い堤防や、港内でも潮が動いている場所がおすすめです。
小さな変化は重要
釣果を伸ばすコツは、「小さな変化」を見つけること。水深が浅くなったり深くなったりしている場所、岩場や藻場が見える場所、潮目が出ている場所、堤防が曲がっている場所、敷石が切れている場所などです。
こうした小さな変化を探すことで、アオリイカに出会える確率がぐんと上がります。さらに、天草では車を近くに停められる場所やトイレが近い場所も多く、ファミリーでも安心して楽しむことができます。
初心者向けアドバイス
ビギナーの方へ向けてのアドバイスです。
エギのロスト
エギングでは根がかりが起きやすいですが、エギを着底させた後すぐにしゃくらず、最初に軽くフワッとロッドをあおるとエギのカンナが底の岩や藻に引っかかりにくくなり、ロストを減らすことができます。
シャクリ方がわからない
いわゆるパタパタシリーズ(EZ-Qキャスト喰わせ、EZ-Qキャストプラス、EZ-Qダートマスター)やエビQは、軽くしゃくるだけで、フォールの際にエギの足がパタパタと動く設計になっており、しゃくりがあまり上手くない初心者でもその後のフォールでしっかりイカを誘うことができます。
釣れないときの考え方
潮の流れがあり、ベイト(小魚)が見えている場所ではその場で粘って回遊を待つのも有効です。一方で潮が動かずベイトもいない場合は、思い切って別の場所に移動する決断も大切です。
家族で行くときの工夫
安全第一。足場が良い場所でも万が一海に落ちた場合の事故を防ぐために、必ずライフジャケットを着用しましょう。また、子ども連れなら短時間勝負。集中力が切れる前に切り上げることで、飽きずに楽しめますし事故のリスクも減らせます。

そして、日陰やトイレ、近くに買い物ができる施設があるかどうか、事前にインターネットなどで調べておくと安心です。

アオリイカは美味しい!
アオリイカはとても美味しいイカです。釣ったイカを家族で捌いて食べてみる体験は、釣りの思い出をより特別なものにしてくれます。自分たちで釣ったイカを刺身や天ぷら、唐揚げなどにして味わうことで、釣りの楽しみはさらに広がります。

また使いきれなかった余ったイカはラップをして冷凍しておくと使う時に解凍して美味しく頂けます。

天草でエギングを楽しもう
これから本格的に秋のエギングシーズンを迎えてきます。涼しい気候で釣りも楽しみやすく、また秋エギングは春に生まれたアオリイカが成長して、子イカになり大きな群れで身近な漁港内や常夜灯周りなどに集まってきます。初心者でもサイトフィッシングで目で見える範囲で目の前でエギを持って行ったりするためエギングのイメージを作りやすくもなり、これからエギングをはじめたい方にはオススメのシーズンとなります。

天草は足場の良い釣り場や、一年を通じてイカが狙える環境など、初心者やファミリーにとって理想的なエギングフィールドです。釣り道具の選び方やポイントの探し方、家族での工夫まで知っておくことで、もっと安心して、もっと楽しくエギングを始められます。
ぜひ天草の海で、アオリイカとの出会いを楽しみながら、大切な人と素敵な思い出を作ってください。きっと忘れられない思い出となるはずです。
<津崎圭介/TSURINEWSライター>