釣り人に人気の美味しいターゲット「オニカサゴ(イズカサゴ)」。身だけでなく胃袋や肝を使った料理や、ヒレ酒なども絶品の魚です。

今回はそんなオニカサゴの料理レシピや下処理の仕方、毒トゲの処理方法といった食べ方を紹介していきます。

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オニカサゴ(イズカサゴ)はどんな魚?

一般的に「オニカサゴ」と呼ばれる魚は何種かいて、標準和名「オニカサゴ」という魚もいますが、「イズカサゴ」や「フサカサゴ」という見た目が似た魚も「オニカサゴ」と呼ばれています。

オニカサゴの定番料理レシピ6選 気になる下処理方法と毒棘の場所も解説
オニカサゴ(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

食用や釣りのターゲットとして重宝されているのは50cm程度まで大きくなり、味の良い「イズカサゴ」。流通量は多くないので聞いたことがない人も多いと思いますが、沖釣りユーザーからは美味しい魚として知られています。

市場での値段

オニカサゴは漁獲量が少なく、40cm以上の大きな個体であれば、1kg5000円以上で取引されることもある高級魚です。特に釣りものは市場で評価が高いので、船釣りで大型が2匹釣れれば乗船料の元が取れる計算になります。

食べ方は多彩

身は旨味がある白身で、加熱しても生でも美味しく、色々な調理法で楽しめる魚です。また、「毒があるトゲ以外は捨てるところがない」と言われる魚で、旨味の出るアラやヒレ、胃袋や肝といった内臓まで食べることができます。

毒棘の処理方法

購入したオニカサゴであれば処理してあるので心配はいらないですが、釣ったオニカサゴであれば注意したいのが毒のあるトゲです。トゲが刺さると激痛に腫れとしびれを伴います。

オニカサゴの定番料理レシピ6選 気になる下処理方法と毒棘の場所も解説
トゲを処理する部分(作図:週刊つりニュース関東版編集部)

数日間痛みが続くことがあるので、刺さらないよう気をつけながら処理をしましょう。

危険な箇所

背ビレだけでなく、エラブタや尻ビレ部分にも毒トゲがあります。処理を忘れがちな部分なので注意しましょう。トゲは先端の透明な部分をカットすればOKです。

オニカサゴの定番料理レシピ6選 気になる下処理方法と毒棘の場所も解説
毒トゲ位置の写真での解説図(作図:週刊つりニュース関東版編集部)

処理時の注意点

処理したトゲでも、刺されば同症状がでるため、カットしたトゲを船上やキッチンに絶対に残さないよう注意しましょう。

加熱すれば分解される

トゲが刺さってしまった場合は、火傷しない程度のお湯で患部を温めます。加熱することで、たんぱく質性の毒が失活し、痛みが軽減されるからです。釣り船で刺さった場合は電気ポットを積んでいる船も多いので船長に確認してみるといいでしょう。それでも、痛みや腫れが引かないようなら病院で診察を受けましょう。

オニカサゴの下処理

下処理はまずトゲが残っている可能性も考え、背ビレと尻ビレはキッチンバサミで根本から切ってしまうといいでしょう。その後、鱗を取り頭を落としたら、エラと内臓を取り出し魚体を洗いましょう。肝と胃袋は食べられます。肝は汚れや血を酒で洗い、胃袋は流水で洗ったあとに塩もみもしておくと臭みが取れます。刺身にする場合は、ここから三枚おろしにしましょう。

また、身が硬い魚なので、ドリップを取りつつ何日か熟成させたほうが、釣ったすぐに食べるよりも旨味が乗り美味しくなります。

オニカサゴの料理レシピ6選

つづいてオニカサゴの料理方法を紹介していきます。

オニカサゴの刺身

刺し身はイセエビのようなぷりぷりとした食感で絶品です。刺身で食べる場合は、釣りたてはぷりぷりというよりもコリコリとした硬さで、味も淡白。好みにもよりますがやはり何日か熟成させるのがオススメです。

オニカサゴの定番料理レシピ6選 気になる下処理方法と毒棘の場所も解説
オニカサゴの刺身(提供:TSURINEWSライター藤倉聡)

また、皮目にも旨味と脂があるので湯引きや炙りにするのもいいでしょう。昆布締めやカルパッチョなどにしても美味しいです。

オニカサゴの鍋

頭やアラからは旨味のある出汁がでるので、鍋料理との相性は抜群です。寒い時期に釣りが人気な理由の一つとも言えます。アラはザルに入れ、一度熱湯をかけてから鍋に入れると臭みが出ません。昆布とアラで取った出汁に、お好みの野菜と切り身を入れて楽しみます。

オニカサゴの定番料理レシピ6選 気になる下処理方法と毒棘の場所も解説
オニカサゴの鍋料理(提供:週刊つりニュース関東版編集部)

身の切り方は皮付きの薄く切った身を出汁にくぐらせてしゃぶしゃぶにするのも美味しいですし、ぜいたくに厚切りにして、ぷりぷりの食感を堪能するのもいいでしょう。

オニカサゴの唐揚げ

唐揚げもぷりぷりとした食感が美味しいレシピです。唐揚げにする場合はヒレも揚げるとサクサクで美味しいので、三枚におろし、ヒレ付きでぶつ切りにするといいでしょう。味付けは上品な白身を味わうため、塩コショウなどシンプルな味付けのほうが美味しいです。

アラの味噌汁

三枚おろしにした場合はアラを使って味噌汁などの汁物を作るのがオススメです。鍋同様、アラはザルに入れ、一度熱湯にくぐらせましょう。塩ベースで潮汁にするのも美味しいです。

肝と胃袋のポン酢和え

大きな口からつながっている分厚い胃袋を塩もみして流水で洗い、内側、外側のぬめりをしっかりと取りましょう。その後、酒で洗った肝と一緒に湯通しします。

オニカサゴの定番料理レシピ6選 気になる下処理方法と毒棘の場所も解説
オニカサゴの胃袋と肝(提供:週刊つりニュース関東版編集部)

茹でたら胃袋は細切りにし、ポン酢や酢味噌、醤油など好みの味付けで食べると、こりこりとした胃袋の食感と濃厚な肝を味わえます。

オニカサゴのヒレ酒

胸ビレと尾ビレをよく洗い、ザルや酒ビンなどに張り付けて涼しいところで2、3日干します。焦げないように軽くあぶって、湯のみや耐熱グラスに入れ、熱めに燗をした辛口の日本酒を注ぎ、フタをして2、3分。

オニカサゴの定番料理レシピ6選 気になる下処理方法と毒棘の場所も解説
オニカサゴのヒレ(提供:週刊つりニュース関東版編集部)

香ばしさと旨味の詰まった極上の一献が出来上がります。お酒が好きな人には試してみてほしい一品です。

その他の調理法

その他にも煮付けや塩焼きといったシンプルな定番料理や、アクアパッツァといった洋風な料理など、オニカサゴの旨味のある白身を活かした料理方法はたくさんあります。お好みの料理を試してみてください。

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<TSURINEWS編集部>

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