11月8日に、明石二見港の秋の名物とも言えるマイワシを狙いに、サビキ釣りに出かけました。釣り方の基本や、釣れたサカナの下処理法も含めてレポートします。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・丸山 明)

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波止でのサビキ釣り

防波堤や突堤からのサビキ釣りは、まさに海釣りの入門編。回遊シーズンがスタートすると、家族連れで楽しむ姿をよく目にします。

相手となる魚たちは、小アジやイワシなど。おチビな魚たちですが、釣り味がよいことも特徴です。そして、食味も大きな魚に負けません。

二見港のマイワシ釣り

秋も深まってきた10~11月に明石二見港に、マイワシの群れが太平洋からやってきます。だいたい12月まで釣れます。

イワシ釣りは、この時期の二見の風物詩で、近隣の釣り人だけでなく、1~2時間かけてイワシを釣りに来られる方も少なくありません。

群れが入ってくると、1時間半くらいの釣りで、平均17cm前後、良型なら20cmクラスのマイワシが50匹前後釣れることもあります。釣り味もさることながら、食味に魅せられる釣り人も多いでしょう。食いしん坊な私は、食べたい一心で釣りをします。

マイワシ狙いサビキ釣りの道具

秋の風物詩『マイワシ』サビキ釣り堪能 手返しの速さがキモ【二見港】
タックル(提供:WEBライター・丸山 明)

釣り方は、一般的なサビキ仕掛けです。釣り人の多くが、波止のサビキ釣りです。市販の低価格なサビキ仕掛けを買って、まきエサにはアミエビを使います。

サオは、磯ザオのような防波堤で使う廉価版の4.5mに、小型両軸リールを使っています。

水深が浅い港内ですので、むしろ、延べザオの方が軽く軟調なので、引き込みを楽しめます。そのため延べザオを使っている方も多いようです。

サビキ仕掛けについて

サビキはアジ用のスキンなどが一般的ですが、釣具店で良く見ると「イワシ用サビキ」があります。

アジ用は、光物が多く派手ですが、イワシ用はサバ皮だけで地味な作りをしています。釣り場によっては、イワシ用でないと食わないことがありますが、二見港では、どちらでも食ってきます。

イワシ用の方が食いが立つときもあるので、どちらも持っておくとよいでしょう。ハリは、4~6号というところで、5号が良いでしょう。アミエビのカゴオモリについては好きなものでよいと思います。

私は、カゴオモリではなくナス型オモリ6号を使って、まきエサは、上まきをします。ここで、釣果に差が出ることはないと思います。用意だけして、試してみて釣りやすい方を選択されれば結構です。ただ、まきエサ用のスプーンは用意しておきましょう。

秋の風物詩『マイワシ』サビキ釣り堪能 手返しの速さがキモ【二見港】
当日使用したまきエサ(提供:WEBライター・丸山 明)

その他の道具

海水を汲むバケツや手洗い用のバケツが必要です。もうひとつ大事なのは、魚をつかむ魚バサミです。

釣れ始めると手返しの速さが釣果を決めます。釣ったイワシを手で外すより、魚バサミを使用する方が格段に速く、この手返しがよくなります。

釣行当日の様子

11月8日は午前7時に釣り場へ入りました。釣れ始めるのは、もう少し陽が高くなってからですが、平日とは思えない盛況な釣り場で、お気に入りの場所で準備をします。

潮の干満にもよりますが、当日は、8時過ぎに群れが来るはずです。まずは、準備をしてじっと群れを待ちます。群れは、水族館で見るような大きなひとつの塊のようになって見事に現れます。

この日は、早朝に1回目の群れがあり、早朝に釣果を上げた釣り人もいました。

群れ到来&食い気スイッチオン!

8時を過ぎると群れが少しずつ見えてきました。しかし、まだ泳いでいるだけの群れで、食い気のスイッチが入っていないので、まきエサに反応を示しません。群れが来るたびに軽くまきエサをします。これが段々とスイッチが入るきっかけになるはずです。

釣り人が多いほど、まきエサも効いてくるので、共同作業みたいなものです。海面に、まきエサを食うバシャッという音を合図にイワシ釣りの始まりです。

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イワシが釣れはじめた(提供:WEBライター・丸山 明)

それまでおしゃべりをしていた釣り人が無口になり、静寂の釣り場になります。夢中になる時間です。まきエサを群れの上に軽くまくと、一気に寄ってくるので、そこでサビキを食わせます。あとは、この繰り返しで釣っていきます。

釣果を伸ばすコツ

手返しの速さが釣果を決めます。ここから1時間強、一生懸命に釣ります。まきエサは、少な目を何回もまくことが基本です。量は少なく回数を増やしていきます。

20cm級の良型が釣れると、その引きはイワシとは思えない痛快なものです。追い食いは考えず、1匹かかれば即釣り上げていきます。

これは、暴れて仕掛けが絡むのを防ぐのと、釣果を上げるには、とにかく手返しの速さが肝だからです。もし追い食いを待つならば、サッとまきエサを打って足止めをしておくのが釣果を伸ばすこつです。

最終釣果

秋の風物詩『マイワシ』サビキ釣り堪能 手返しの速さがキモ【二見港】
最終釣果(提供:WEBライター・丸山 明)

とにかく、食べたい一心で釣り続けても9時半を回ったくらいから群れが小さくなっていき、釣れる数も少なくなりました。10時にはピタッと釣れなくなりました。

夕方まで釣ると、同じような群れがあと2回くらい来るかもしれません。

当日は、約40匹の釣果を得られたので、納竿としました。先日は60匹を超えましたが、今日は良型が多いので、重量は同じくらいでしょう。

釣り場で下処理がオススメ

たっぷりと脂がのって丸々としたマイワシ。晩ご飯は、刺身、寿司、煮つけ、フライ、酢じめと多彩な料理に変身をしてくれ、堪能しました。

50匹前後だと、家族で2日間で食べきってしまうので、また釣りに行きたくなります。

イワシは、鱗が多いので釣り場で下ごしらえをすると、帰宅後が楽です。海水を汲んで、洗って鱗を取り、頭を取って腹をさけば下処理の完了です。100均のキッチンバサミを使えば、それほど手間がかかりません。これは、絶対にお勧めです。

秋の風物詩『マイワシ』サビキ釣り堪能 手返しの速さがキモ【二見港】
下処理をすれば帰宅後が楽(提供:WEBライター・丸山 明)

2Lのペットボトルに水を入れて持参すると、最後の手洗いが気持ち良いです。釣り座の周囲はアミエビと鱗で汚れていますので、海水できれいに流して帰るのも忘れないようにしてください。

<丸山 明/TSURINEWS・WEBライター>

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