【さらに写真を見る】LUNA SEAが新曲から名曲まで予測不可能の選曲!伝説級のクリスマスライブ
12月21日(土)と12月22日(日)の2日間、さいたまスーパーアリーナにてLUNA SEA結成30周年を飾るクリスマスライブ「LUNA SEA 30th anniversary LIVE LUNATIC X’MAS 2019」が開催された。SLAVEたちを興奮の渦に巻き込んだ2days初日の模様をお届けする。
SLAVEたちで埋めつくされた満席のさいたまスーパーアリーナ。開演時間を過ぎた頃に流れはじめたSEを合図に、光の柱が場内を照らすと「おお!」というどよめきが。青と白の光を放つ輪っか型の空中ライトを使用した照明を合図にLUNA SEAの5人がステージに現れた。





意外性を感じさせるサウンドに耳を傾けながら2曲目に期待すると、聴こえてきたのはJが原曲を担当した「G.」。爆音からの疾走感溢れるメロディに合わせて色鮮やかなレーザービームが場内を包み込んでいく様は、ただ圧倒されるのみ。RYUICHIやJのシャウト、SUGIZOのメロディアスなギターに大歓声の嵐を巻き起こしたのは言うまでもない。
この日のライブは、真矢が発売前のPearlの電子ドラム“e/MERGE”を使用(世界初)しているのも変化だが、全員の音が本当にクリアに響く。その理由の一つにSUGIZOは自前の燃料電池車(及び周辺機器)による電力を提供した。出演者が自力で電力をまかなうライブもまた、世界初である。
「待たせたな、みんな!今日も飛ばしていきたいと思います!」と爽やかに挨拶をするRYUICHI。
90年代の楽曲という思いがけないクリスマスプレゼントが続く3曲目も素晴らしい裏切りを見せてくれたLUNA SEA。ライブ後半の盛り上げで使われることが多い「ROSIER」を投入するという予想外の曲順にSLAVEたちのドーパミンも流れ放題だったはず。さらに今回は、ステージの端が下り斜面になったダウンスロープ。LUNA SEAメンバーがアリーナにいるSLAVEたちと限りなく近い距離で生ライブを楽しめるスタイルとなっているのも見どころだ。
「おまえら全員で飛ばしていくぞー!」羽織っていたコートを脱ぎ捨て、冷めやらぬ熱気の渦に向かって叫び歌う「DESIRE」からの「IN NY DREAM(WITH SHIVER)」。左右に大きく手を振り、顔を見合わせ楽しそうに音色を奏でるメンバーの姿に浸りながらRYUICHIの「一緒に!」という掛け声に合わせてSLAVEも大合唱に参戦。演奏終了には真矢がドラムスティックを高々と投げるなど、息をつくヒマを与えないほどの熱いエネルギーが充満していた。
「みんな本当にどうもありがとう!俺たちがラッキーだったのは音楽を通して家族みたいなバンドになれたこと。一度は5人揃って家出しましたけどね(笑)LUNA SEAという実家に帰って参りました!」多くのバンドが世の中に存在する中でLUNA SEAはもっとやれると言い切ったRYUICHIの言葉には、SLAVEたちへの「ありがとう」を伝えたい心が垣間みえた。
懐かしの楽曲から一変、ここから先は12月18日(水)にリリースされたばかりの新アルバムに収録されたシングル曲や、思いも寄らぬ楽曲の乱れ打ち。TVシリーズ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN前夜 赤い彗星」第1弾オープニングテーマでもある「宇宙の詩 ~Higher and Higher~」でスペクタルな空間とサウンドを叩き出すと、今年9月にLUNA SEAがカバーしたことで話題になったTM NETWORKの楽曲「BEYOND THE TIME~メビウスの宇宙を越えて~」を生歌で熱唱。
歌だけではないメンバーの個性が試されるパフォーマンスも見逃せないのがLUNA SEAのライブ。オレンジ色の着物を羽織って登場した真矢のソロでは、燃える太陽の映像を背景に和太鼓と笛の音と融合して叩き出す迫力満点のドラムのテクニックを惜しみなく披露。ドラムの重低音に酔いしれたSLAVEが真矢コールを連呼すると「もっと来いやー!まだまだいけんだろ!俺たちの30年間の愛の結晶…ちょっとクサイな(照)30年間の愛の結晶…(照)をこの場合で爆発させようぜ!」と、自分で口にした言葉に照れるシーンも面白い。さらにクールなロックサウンドを奏でるJがステージに立つと、煽りを入れてオイコールでSLAVEたちのボルテージを高めていく。「30周年盛り上げようぜ!いけるかー!?」Jの掛け声でRYUICHI、SUGIZO、INORANが再び現れ、歌いだされるのは「Dejavu」。総立ちで体を揺さぶるその勢いに、会場が大きく揺れやような感覚にすら陥っていく。
「今日は真ちゃんの後ろに照明の輪があってカミナリ様みたい」笑いを交えながら話し始めるRYUICHIが改めて語るのは、これからの自分たちについて。「今年はいろいろありました。個人的にも心配をおかけしましたが、5人揃ってステージ立って、まだまだいきたいと思ったんだよね。」と語りかけ、スティーヴ・リリーホワイトと共同プロデュースしたNEWアルバムへの想いを伝えた。「僕らには欲があって、もっと学びたい。パワーを交換し合っているし、待っていてくれた瞬間に血が騒ぐ!その瞬間が今だからね!30年間どうもありがとう。



もっと驚きたい、もっとはみ出たい、そして全員が貪欲に楽しんでほしい。そんなRYUICHIの願いを叶えるかのように大ジャンプを見せた「Hold You Down」、活動休止から復活第一弾目のシングルとして注目を集めた「STORM」、ポジティブな歌詞と明るいメロディが印象的な「SHINE」と、気持ちよく駆け抜けるLUNA SEAサウンド。ラストを締め括る「TONIGHT」でアドレナリンを全快にされたまま、終了していくところがズルイ演出だ。
アンコールのブレイクタイムでは、もはやSLAVEたちの恒例となりつつあるスマホライトを使った光のショータイムがスタート。どこからともなく始まる「きよしこの夜」の合唱から、今回は光り輝く星空ライトの大ウェーブで大盛り上がりとなった。上下左右から始まるウェーブの一体感は言葉にならないほどの美しい光景。「もう一回いきまーす!」と呼び掛けながらつくる一体感と光のイルミネーションは見事としか言えない。クリスマスライブ定番のアンコールソングとなった「きよしこの夜」でステージに戻ってきたLUNA SEAも、圧巻の星空ライトに大絶賛。
「どうもありがとう!いつも思うんだけど、誰が始めているの?すごいアーティストが潜んでいる?光の交信をしているみたいでいいね!」宇宙空間のような情景に圧倒されながらもRYUICHIが提案したのは、SLAVEがつくってくれた星空で歌いたいというリクエスト。聖なる夜を迎えるにふさわしいクリスマスバラード「HOLY KNIGHT」を心込めて歌い上げると満面の笑みを浮かべて次の楽曲へ。



メンバー紹介で「俺たちの命は、もう自分だけのものじゃない。RYUICHIの命はLUNA SEAの命。お互いの命があってこそ」と熱い言葉を残してくれたSUGIZOに「そう言うスギちゃんが1番病気で倒れる!オレはそれが言いたかった!」とINORANがツッコミを入れるなど、笑顔が絶えないクリスマスライブとなった2days初日。サービス精神溢れるメンバーたちが愛ある言葉とともにステージから去っていくと、最後に残ったSUGIZOがステージを降りてSLAVEたちがいるアリーナ席へ足を運び、ハイタッチを交わしていく嬉しいサプライズに場内は大興奮。いつまでも終わらない、温かい拍手の中で幕を閉じた。
2019年12月21日
LUNA SEA 30th anniversary LIVE LUNATIC X’MAS2019
さいたまスーパアリーナ
M1. FALLOUT
M2. G.
M3. ROSIER
M4. DESIRE?M5. IN NY DREAM(WITH SHIVER)
M6. 宇宙の詩 ~Higher and Higher~
M7. BEYOND THE TIME~メビウスの宇宙を越えて~※TM NETWORKカバー
M8. 悲壮美
M9. absorb
M10. Drum Solo & Bass Solo
M11. Dejavu
M12. THE BEYOND
M13. Hold You Down
M14. STORM
M15. SHINE
M16. TONIGHT
ENCORE
M1. HOLY KNIGHT
M2. White X’mas~I for You
M3. BELIEVE
M4. WISH
M5. MOTHER