【写真】May J.がスペシャルライブを開催
昨年15周年を迎え、全曲作詞作曲を手掛けたフルアルバム「Silver Lining」をリリースしたMay J. が、このアルバムの世界観を完全再現した一夜限りのスペシャルライブを4月30日にKT Zepp Yokohamaで開催した。
アルバムに収録された、大門弥生をフィーチャリングに迎えた楽曲「Psycho (feat.大門弥生)」が話題となりライブの前日、4月29日にデジタルリカットシングルとしてリリースされ、米テキサス州にて開催された大型フェス『SXSW 2022』から帰国したばかりの大門弥生のゲスト出演が実現した。

アルバムの世界観を完全再現と謳った、『May J. “Silver Lining” Release Live』。ステージには、アルバム制作時、プロデューサーとして寄り添い、彼女がソングライターとして自身の心の奥の奥まで掘り進める作業を手助けた篠田ミル(yahyel)がマニピュレーターとして参加。1曲目は、アルバム1曲目と同じ「Unwanted」からスタート。
誹謗中傷をテーマに書き下ろした「Can’t Breathe」、"Black Lives Matter運動"にインスパイアされて書かれた「Love & Hate」を続けてパフォーマンスし、アルバムではインタールード曲「Silver Lining (Interlude)」を挟み、人の悪口ばかり口にしているとカルマのように自分に返ってくる、と怒りをぶつけた「DRAMA QUEEN」を熱唱。
後半では、反抗期を迎えた若かりし頃のやるせない心情を歌った「Rebellious」、そして、印象的なイントロから「Psycho (feat.大門弥生)」では、大門弥生がゲストで登場し会場のテンションは最高潮に。
「Psycho (feat.大門弥生)」直後のMCでは、「SNSで大門を発見して、このかっこいい人は誰だ、ってすぐにラブコールを送らせてもらって、(コラボが)実現しました!」とMay J.がコラボの経緯を話し、大門弥生からはYouTubeでのコラボの報告も。
May J.はアルバムタイトル「Silver Lining」について話を続ける。

「『Every Cloud Has a Silver Lining』ということわざがあるんですね。『全ての雲には銀の裏地が付いている』、つまり『暗闇の中でもいつか光は差し込んでくる』っていう意味なんです。今日は1曲目『Unwanted』から始めました。この曲は『必要とされていない』、という寂しい思いを歌った曲なんですね。ネガティブな感情だし、自信がない自分を表していて。

アルバムでは「ボーナストラック」として収録された「Flowers」を歌唱し、本編は終了。
アンコールでは、2006年にリリースされたファーストシングル「Here We go」、2007年リリースの「DO tha' DO tha'」を連続でパフォーマンス。「19歳のときの曲なんですけど、最後に歌ったのは10周年のライブの時。5年ぶりにやっちゃいましたよ」と照れながら話すも、パワフルなダンスパフォーマンスと圧倒的な歌唱力は圧巻。会場に訪れたファンを魅了した。
2009年にリリースし、May J.として大きなターニングポイントとなった曲「Garden」がアンコール最後の曲となり、最後のMCでMay J.は「このアルバムは、2020年、『ミュージカル ウエスト・サイド・ストーリー』がコロナで途中から中止になってものすごく落ち込んでいたときに、今回マニュピレーターである篠田ミルくんと出会いました。そのあとは、ライブも殆どできなくて、歌えなくなると、自分も思考がネガティブになってしまって、今までにないくらい、下向きな自分に出会ったんですね。でもその感情ってすごくリアルだなって思って。
と改めてこのアルバム作品に込めた想いを伝え、一夜限りのリリースライブは幕を閉じた。