【写真】自身最大規模の野外ワンマンを開催したDISH//
DISH//が8月27日(土)に、富士急ハイランド・コニファーフォレストにて、毎年の恒例となっている夏の野外ワンマンライブ「DISH//SUMMER AMUSEMENT ’22 -PLANET -」を開催した。



北村匠海(Vo/Gt)、矢部昌暉(Cho/Gt)、橘柊生(DJ/Key)、泉大智(Dr)からなる4人組ロックバンドのDISH//は、2019年8月18日(日)に富士急ハイランド・コニファーフォレストで野外ワンマンライブ「DISH// SUMMER AMUSEMENT’19 “Junkfood Junction”」を開催。
そして、2年連続3度目となる今年のテーマは、『宇宙』。ステージから森に囲まれた空までを巻き込み、あらゆる場所から『宇宙』を感じることができるエンターテインメント性に溢れた空間を作り上げていた。
開演時間になると、スクリーンに映し出された映像によって、数億光年先まで広がる銀河を自由自在に駆け巡る“惑星間旅行”を楽しんでいるDISH//が、コニファーフォレストの上空に到着したことが知らされた。続いて、無骨ながらも全面にLEDスクリーンが設置された高さ10メートル×幅30メートルの巨大なステージの2階部分にメンバー4人が並んで姿を現し、地球外生命体が主人公のマーベル映画『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の日本語吹き替え版主題歌としてメンバーが書き下ろした激しく重いロックナンバー「Shout it out」で力強くライブをスタートさせた。音源よりも熱量の増したビートを打ち鳴らし、北村が悲痛な思いをシャウトすると、オーディエンスは早くも拳をあげての大盛り上がりとなった。北村は「こんにちは、DISH//です!」と短くあいさつし、過去2度の公演で雨を降らせた空を見あげて、「おい、コニファー!青空出ちゃってるぞ!」と笑顔で絶叫。盛大なクラップが沸き起こったメンバー全員が制作に携わったハードなミクスチャーロック「rock’n’roller」に続き、バンド結成10周年を記念したリテイクプロジェクト「再青」によって、バンドの『今』の音に生まれ変わった「FLAME」「JUMPer」とライブハウスで育ててきた人気曲を惜しげもなく連発。爆発的なシャウトを炸裂させる北村に加え、ハーモニーを重ねながら技巧的なギターソロを弾く矢部、アグレッシブなラップやスクラッチを繰り出しつつ、ショルダーキーボードを抱えてダイナミックにプレイする橘もステージを所狭しと動き回って観客を煽り、冒頭からオーディエンスを熱狂の渦に巻き込んでいった。
最初のMCでは、北村が「初めて雨が降ってないコニファーです。
ここで北村は、「ようこそ、我がスペースシップへ。一言、そして「僕らもこんな宇宙旅行ができると思ってなかったので、とても思い入れの強いライブになってます」と話し、現在放送中のTBS系 火曜ドラマ「ユニコーンに乗って」のために、北村と泉のコンビで書き下ろした「しわくちゃな雲を抱いて」が、「ありのまんまが愛しい君へ」の続編であることを初めて明かした。「実はどちらの曲にも<大丈夫。>という言葉が入ってて。自分にも言ってるし、みんなにも向けた<大丈夫。>でもあって。
この曲の途中から、野外ライブ日和だった時間の終わりを告げるかのように雨が降り始め、北村がステージ上に戻って歌い終わった頃には大雨となっていた。北村は「雨、降ってんのかーい! なんなんだよ。全然いつもと変わらないじゃねーかよ」と肩を落とすなかで、急遽、楽器を守るためのテントを設置。その間を「夏の思い出」というテーマで繋いでいた橘が「おれ、花火がやりたくて。この人数に見られながら一人でやりたい」と言い出し、ステージの中央で線香花火に火をつけて一人で楽しみだした瞬間に打ち上げ花火が上がると、観客から驚きの声が沸き起こっていた。




ラストナンバーを前に、北村は「雨、降っちまったな。本当に毎年、雨が降ってて。今年こそって思ってて、今日の朝、空を見上げたら晴れてて。歓迎されているなって気がして。でも、こういうトラブルがあるのがライブだし、生きていればいろんなことがあるし。このたった数時間で、それを感じて。DISH//が結成して10周年。
アンコールでは、雨がやみ、ステージ上に設置されていたテントも撤去された。そして、スラッシャーの間では隠れた名曲として知られるピアノバラード「好きになってくれてありがとう」でファンに対する感謝の気持ちを伝えると、アニメ「僕のヒーローアカデミア」の第5期OPテーマとして制作された四つ打ちのピアノロック「No.1」では、北村は人差し指を立てた右手を空に高々と掲げ、ステージ前方からスターマインが上がった「愛の導火線」ではエネルギッシュでパワフルなパフォーマンスに会場全体が1つとなって踊り、大きな興奮と熱気の中で、DISH//の惑星間旅行は大団円を迎えた。
そして北村から、<「DAWN (in 2022)」がサッカー日本代表の応援プロジェクト「SAMURAI BLUE 新しい景色を2022」公式テーマソングに決定しました!>との発表。メンバー全員が「すげえよ!」「サッカー日本代表だよ?!」と口々に興奮を表した。あわせて、この楽曲が9月1日(木)にリリースされることも発表された。
最後に、北村は「すげえ1日でした。雨が降って心が折れた瞬間もあったけど、すげえパッションのみんなとスタッフがいて。
なお、DISH//は9月7日(水)にバンド結成10周年を記念したリテイクプロジェクト「再青」の2枚目のアルバム『青』をリリース。また、この日、初披露した新曲で、DISH//が作曲に携わり、北村匠海が作詞をした「Replay」を通算15枚目のシングルとして10月5日(水)にリリースされる。さらに、バンド結成11周年を迎える12月24日(土)、25日(日)には、大阪・大阪城ホールと東京・国立代々木競技場 第一体育館にて、初のアリーナ公演「DISH// ARENA LIVE 2022」を行う。
(文:永堀アツオ)