アイドルグループ「アイドリング!!!」の元メンバーで、競馬番組で活躍する横山ルリカさんに、2021年最初のGIであるフェブラリーS(2月21日/東京・ダート1600m)について展望を聞いた。

横山ルリカ、フェブラリーSはカフェファラオに注目。唯一不安な...の画像はこちら >>

競馬番組などで活躍している横山ルリカさん

 フェブラリーSと同様にダートのチャンピオンを決める昨年のGIチャンピオンズC(中京・ダート1800m)はレベルの高いメンバーでしたが、今回はその上位勢がインティ(牡7歳)を除いてごっそりといません。
軸をどうしようかと悩みますが、「外枠に入った有力馬」を重視したいです。

 チャンピオンズCは内枠有利ですが、フェブラリーSは6枠12番から外に入った馬の好走が多く、穴馬で来ているのもやはり外枠の傾向が強いです。

 データでは6~8枠の外枠有利ということに加え、1番人気の複勝率が過去10年では80%、過去5年に絞ると2勝、2着2回、3着1回で100%なんです。1番人気が強い馬だったというのもあるんですけど(笑)。

 年齢でいくと、7歳以上は勝ちがない反面、2、3着には突っ込んできていますね。ローテーションでいえば、根岸S(東京・ダート1400m)組は過去10年で4頭勝っていて、勝率でいえば根岸S組がいいですが、馬券になりやすいのはチャンピオンズCからのぶっつけ組。
3連単で買う人は根岸S組を1着固定にするのもいいと思いますし、3連複ではチャンピオンズC組を重視するといいのかなと思います。

 注目している馬はカフェファラオ(牡4歳)です。前走のチャンピオンズCは6着でしたが、6連勝中だった1番人気のクリソベリル(牡5歳)が4着と大外に入って力を出し切れなったように、カフェファラオも終始外を回った結果でした。ただ対応の難しいレースだったことを考えると、それほど気にしなくていいのかな、と。

 7着だったGIジャパンダートダービー(大井・ダート2000m)もナイターに戸惑ったということを考慮すれば、どちらのレースも明確な理由付けができます。ポテンシャルはGI級で、東京・ダート1600mはこれまでに2戦2勝。

しっかりパフォーマンスを発揮できれば、今回のメンバーなら勝つチャンスがあります。

 また、休み明けでレース間隔が開いていることも、過去に休み明けは2回勝っているこの馬にとってはプラスです。さらに、ルメール騎手の東京ダート1600mの成績も連対率40%超え、複勝率50%超えと安定感があります。チャンピオンズCで先着された馬はインティしか出てきません。過去の人気馬と比較してしまうと、実績で物足りないのは確かですが、今回の4歳世代では大将格という気がします。

 ただ、カフェファラオは内枠(2枠3番)に入ってしまいました。
とにかく外枠に入ってほしかったのですが......。

 インティ(牡7歳/1枠2番)も気になる一頭です。おととしの勝ち馬で、東京ダート1600mはリピーターが来る条件でもありますし、チャンピオンズCでも3着と好走。能力を出せれば、1番強いと思っています。マイペースなので気分よく走ることがこの馬の持ち味を出せるかどうかにつながります。ガンガン競りかけていくような馬も見当たらないので、ここで復活もあると思います。


 上がり馬では、ソリストサンダー(牡6歳/7枠13番)が面白い存在ですね。末脚が確実なタイプで、昨年のGⅢ武蔵野S(東京・ダート1600m)で2着というのも適性がある証拠ですし、前走の門司S(小倉・ダート1700m)では流れが向いたとはいえ斤量58kgで差し切り勝ち。着実に力をつけている印象です。

 昨年の3着馬サンライズノヴァ(牡7歳/5枠9番)も適性が高いです。ただし、展開に左右される面もあって、一歩届かないで4着など、調子の波があるんですよね。それでも、チャンピオンズCからのぶっつけというのはデータ的にもプラスですし、今年のメンバーならチャンスは十分あるので絶対に買おうと考えています。

 取捨が難しいのが、レッドルゼル(牡5歳/8枠16番)です。前走の根岸Sはダート1400mですが、陣営から「1600mを意識した競馬をしてほしいので着順は気にしていなかった」というコメントがあって。それであの走り(1着)だったら、1600mもいけるのかな、と。ただ、休み明け4戦目で状態がどうか。直線で決め脚比べというレースの性質はレッドルゼルに合ってはいるんですけど、距離が延びた東京の1600mでどうかがポイントですね。

 大穴は、「エア」の2頭。

どちらも、前走チャンピオンズCからのぶっつけです。

 エアスピネル(牡8歳/5枠10番)は7歳でダート転向したんですが、GⅢプロキオンS(中京・ダート1400m)2着、武蔵野S3着といきなり健闘して、チャンピオンズCでも上がり3ハロンはメンバー中2位の走り。ワンターンの東京で同じ走りができれば、押さえておいても損はないかなと思います。

 エアアルマス(牡6歳/1枠1番)に関しては、松山弘平騎手がつきっきりで調教していることが結構気になっています。今回、強敵はいますし、このコースへの適性がどうかなど気になる点はありますが、調子がいいノーマークの馬が突っ込んでくることもあるレースなので。

 それから、ワンダーリーデル(牡8歳/4枠7番)は前走根岸S2着でめちゃくちゃハマった感じがありました。休み明けで仕上げていた状態ではなかったにもかかわらず、想像以上のパフォーマンスでした。この馬は叩き2戦目で7回走って5回勝っているように、休み明け初戦よりも必ず着順を上げてくるので、展開次第では馬券圏内もありそうです。去年は4着という実績もありますし、今年のメンバーのレベルを考えると、引き続き人気がないなら押さえたほうがいいと思います。

 ワイドファラオ(牡5歳/4枠8番)は、インティと一緒に来るイメージはありますね。GI帝王賞(大井・ダート2000m)などを見ていると、誰も突っつかないスローな落ち着いた流れになればチャンスです。角居勝彦調教師にとって最後のGIですし、東京ダート1600mのGⅢユニコーンSを勝っていますので押さえておきたいです。

 他に、アルクトス(牡6歳/3枠6番)は前走根岸Sで59kgを背負って、最後は脚を余している前哨戦らしいレースで、ひと叩きもあって今回は確実に上積みがありますし、すべてがプラスになるのは間違いありません。ただ、実績は稍重から重に集まっていることが気がかりです。晴れが続いているので、馬場がパサパサになりそうなことは懸念材料ですね。

 早い時期から競馬ノートがびっしり埋まるぐらいにデータを調べました。読んでいただいた皆さんのお役に少しでも立てればいいなぁと思います!

【profile】 
横山ルリカ(よこやま・るりか) 
1991年9月27日生まれ。神奈川県出身。アイドルグループ「アイドリング!!!」の元メンバー(2015年10月に卒業)。現在、「めざましテレビ」(フジテレビ系)のリポーターや「競馬予想TV!」(CS・フジテレビONE)のアシスタントとして出演。今夏の競馬シーズンの「KEIBAプレミア」(UHB)MCも務めた。サンケイスポーツ『サンスポZBAT!』重賞予想コラム「ルリカの当たりますよ~に!!!」(毎週日曜掲載)を担当するほか、20年4月からはTOKYO FM「TOKYO TEPPAN FRIDAY supported by Ginza Sony Park」(毎週金曜日15時~生放送)にレギュラー出演中。