今シーズン、新たな監督が就任したDeNA、ヤクルト、ロッテ。各チームの課題と新監督たちに期待することについて、かつて大洋(現DeNA)の主力選手として活躍し、現在は野球解説者やYouTuberとしても活動する高木豊氏に聞いた。
【古巣の後輩、DeNAの相川新監督に期待することは?】
――まず、DeNAからお聞きします。昨シーズンの戦いをどう見ていましたか?
高木豊(以下:高木) 2024年は若手が躍動し、リーグ3位からクライマックスシリーズ、日本シリーズも制しましたよね。2025年も若手に期待したはずですが、うまくいかなかった。その裏には、コーチ陣の配置転換があったと思うんです。アナリストを採用するといった新たなトライもありましたが、それもあまりうまくいかなかったと思います。
チームの好調が長続きせず、選手の成長もあまりなくて、アテが外れたシーズンだった印象です。昨年はリーグ優勝を目指して、それだけのメンバーがいただけに残念でした。チームが機能せず、打順を組むのすら苦労していたように見えました。
――相川亮二新監督の印象は?
高木 "強い"か"弱い"で表現すると、ちょっと弱い感じがしていたんです。古巣の後輩ということもあって相川のことはよく知っていますが、人がいいんですよ。『監督として、言いたいことをはっきり言えるのかな』とか、そういうことが頭に浮かんでしまうので、相川の監督就任は予想外でした。
キャッチャー出身ですし、複数の球団を渡り歩いて苦労もしていますし、経験値は高いと思います。そうして培ってきたものを、どう表現するのか。
――三浦大輔前監督との違いは?
高木 まず、大輔がピッチャー、相川はキャッチャーという点で違いがありますよね。ピッチャーはやはり、チームの中心的存在であり"お山の大将"なので、特別なんです。ただ、試合展開によっては勝負をかけなきゃいけない場面があるじゃないですか。そこは指揮官の勝負勘によって左右されることが多いのですが、大輔にはあまりそういう部分が見られなかったです。
相川は現役時代のリードもオーソドックスなタイプだったので、戦略もオーソドックスになるんじゃないかと見ています。ただ、始まってみなければわかりませんけどね。勝負所のかけ引きなどで、意外な部分を見せてくるかもしれません。あくまでも、これまでの相川の性格などを考慮しての自分の予想ですが。
【ヤクルトは課題が山積】
――続いて、池山隆寛新監督が就任したヤクルトですが、昨シーズンは6位でした。
高木 あれだけケガ人が出てしまえば戦えませんよ。
塩見泰隆が故障で離脱し、山田哲人はトリプルスリーを達成していた頃の面影もなくなってきた。投げるほうではふた桁勝てるピッチャーがいないですし、エースが育っていません。いつまでも小川泰弘を中心にしておくわけにはいきませんし、非常に苦しい状況です。
――ドラフトでは、1位と2位で大卒の野手を指名しました。
高木 村上宗隆が抜けるのを見据えてですね。若手では、長岡秀樹はうまく育ちましたけど、武岡龍世や丸山和郁といったあたりが育ってきません。宮本丈も代打要員になってしまいました。ファームの選手たちも見ていますけど、まだまだ一軍では厳しいと言わざるをえません。
ただ、青木宣親がGMに就任したので、どんな手腕を振るってくるのかが楽しみです。ヤクルトはファミリー感のあるチームでそれは魅力なのですが、非情さも少しは必要で、そういった部分を青木が持ちあわせているかどうか。自分に対して厳しい選手だったので、期待したいですね。
――課題は山積していますが、池山監督に期待することは?
高木 まずは誰をどのポジション、打順に固定していくか。ショートは長岡なのか、膝が悪いからセカンドへコンバートなのか。内山壮真をショートに使うのか、ルーキーに最初からサードを守らせるのか......。いろいろありますね。
さまざまな課題がありますが、キャンプでみんながそろってからじゃないとはっきりとは見えてきません。いずれにせよ、ピッチャーの整備も含めて大変だと思いますよ。ただ、長く二軍監督を務めてきて選手のことはよく知っているはずなので、若い選手たちをどう抜擢し、起用していくのか注目しています。
【ロッテはまず、レギュラーの固定を】
――最後に、サブロー新監督が就任したロッテについてお聞きします。
高木 対戦相手との相性などデータを重視し、選手を臨機応変に起用していくことが念頭にあったのかなと思いますが......結局のところ、何をやりたかったのかが伝わってきませんでした。そもそも、データを活用できるほどの選手がいなかった。例えばあるバッターが、あるピッチャーと6打数対戦して2安打だと打率は.333。でも、そこから1打席凡退しただけで、7打数2安打で打率は.286まで落ちるんです。
打数が少なすぎると参考になりませんし、それで相性を判断することなんてできませんよね。ヒットもラッキーだっただけかもしれませんし、そういうデータは意味がない。要は、打席に多く立つレギュラーがいて、初めてデータを駆使できるんです。シーズン途中から、寺地隆成や西川史礁は固定されてたくさん打席に立ちましたが、多くの選手の打席数が少ない。つまり、ある程度はレギュラーを固定すべきなんです。
――両外国人が機能しなかった上に、足を使った攻撃もシーズン序盤は少なかったですね。
高木 今はどの球団もピッチャーがいいので、つないで点を取るのは難しい。そこでカギを握るのが一発や足を使うことなのですが、両方とも機能していません。
――サブロー監督に期待することは?
高木 誰を固定して起用していくのか、特に二遊間をどうするのかが見ものです。個人的には、阪神から現役ドラフトで移籍した井上広大を内野で起用したら面白いと思います。それと、髙部瑛斗や藤原恭大、友杉篤輝ら走力が高い選手が多いので、どう戦略を立てていくのか。
守りに関していえば、キャッチャーが盗塁を刺せない課題をどうするかですね。昨シーズンは寺地が多くの経験を積みましたし、打つのも守るのも伸び盛りです。とにかく、まずは9人のレギュラーを確立し、そこから"枝葉"を伸ばしていくべきでしょう。
新シーズン、開幕からレギュラーとして起用されるだろうと予想できるのは、新人王を獲った西川史礁くらいじゃないですか。厳しい言い方かもしれませんが、選手を平等に使いすぎている感が否めません。「この選手をたまに使わないと錆びついてしまう」などと考えず、切り捨てればいいんです。
サブロー新監督は"昭和"をテーマとした厳しい練習を秋季キャンプで課していましたね。選手起用に関しても厳しさを期待しています。










![Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023 “GIFT” at Tokyo Dome [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/41Bs8QS7x7L._SL500_.jpg)
![熱闘甲子園2024 ~第106回大会 48試合完全収録~ [DVD]](https://m.media-amazon.com/images/I/31qkTQrSuML._SL500_.jpg)