この記事をまとめると
■11月21~26日に開催されたアジアクロスカントリーラリー2022にチーム三菱ラリーアートが参戦■チーム三菱ラリーアートのトライトンが総合優勝と総合5位を獲得
■総合優勝という最高の結果で復活を大々的にアピールしたチーム三菱ラリーアートの今後の活躍にも期待
復活したラリーアートもやっぱりラリーに強かった
三菱自動車のモータースポーツ活動を統括し、輝かしい戦績を残しているラリーアート。しかし、2010年3月にブランドの活動停止が決定したことでモータースポーツの表舞台からは姿を消していた。そんなラリーアートの復活がアナウンスされたのはご存知の通り。
そして、来たる11月21~26日、タイとカンボジアでアジアクロスカントリーラリー2022が開催され、チーム三菱ラリーアートは、3台のトライトンを送り込んだ。
アジアクロスカントリーラリー2022は11月21日のタイ東北部のブリラムで最初のSS(スペシャルステージ)を行った後にセレモニアルスタートを実施。翌22日のレグ1から24日のレグ3まではブリラムを起点としたSSで競い、25日のレグ4でブリラム周辺のSSを走破した後、戦いの場をカンボジアに移した。翌26日(土)にカンボジア北西部のシェムリアップ周辺でSSを行った後、カンボジアの観光名所であるアンコール・ワットの近くでセレモニアルゴールを迎えるという日程で争われた。

安定した走行でトライトンのタフさを証明
チーム三菱ラリーアートの3台のトライトンの成績は以下の通り。
105号車を駆るチャヤポン・ヨーター選手は初日のSS1を5位で終えて好感触を得ると、2日目には今大会最長となる約203kmのロングコース、SS2でトップタイムを記録して総合首位に浮上。その後、SS3を7位、SS4を6位、SS5を5位、SS6を5位と安定した走行を披露し、SS2で築いたリードをそのまま守り切って総合優勝を果たした。

118号車を駆るリファット・サンガー選手はSS1で6位と健闘するも、SS2でパンクを喫して足まわりを損傷し8位まで後退。チームによる必死の修復作業により翌日以降も競技続行を果たし、SS3で4位、SS4で5位、SS5で4位、SS6で7位とこちらも安定したタイムで総合5位まで盛り返した。

119号車を駆るサクチャイ・ハーントラクーン選手は、SS1終了後に新型コロナウイルス陽性が判明したため残念ながらリタイヤとなった。
チーム三菱ラリーアート総監督の増岡浩さんは、「比較的市販車に近い仕様で今大会に臨みましたが2台のトライトンが力強い走りを披露したことで上位完走を果たしたことを大変誇らしく思います。

モータースポーツ活動からの完全撤退という苦難を乗り越え、ラリーアートが復活初戦で見事に総合優勝を勝ちとったことは、チームにとってもファンにとっても大きな意味を持つ。アジアクロスカントリーラリー2022での活躍が今後のラリーアートの活動に弾みをつけてくれることだろう。次戦にも大いに期待したい。