この記事をまとめると
■いま抽選販売を行うクルマが増えている■理由は需要に対して供給台数が大幅に少ないから
■この記事では抽選販売の是非について記述する
顧客満足度を下げる売り方でもある
最近は抽選販売の車種が増えた。抽選にする理由は、需要に対して日本市場への供給台数が大幅に少ないからだ。
短期間で売り切れるよりも抽選の方が公平という見方も成り立つが、「欲しいのに買えない」顧客が生じることに変わりはない。需要に応じた供給を行い、常に需給バランスを整えるのがメーカーの責務だ。
車種によっては、新車を買ったユーザーが早々に転売して、中古車の価格が新車を上まわることもある。これは市場の混乱だが、問題の根本は、需要よりも供給台数が少ないことだ。商品を十分に供給していれば、中古車価格が新車価格を上まわる混乱は生じない。
今は新型コロナウイルスとロシアのウクライナ侵攻の影響で、納期が大幅に遅れており、通常とは状況が異なる。やむを得ず市場の混乱が生じた面もあるが、供給台数が少ないことによる中古車価格の高騰は、2019年以前から発生していた。
また抽選で選別するのは、顧客に対して失礼だ。顧客満足度を下げる売り方でもある。
直近ではレクサスRXが、従来とは違う抽選を開始した。
そしてメーカー枠には、以下のような条件が付帯されていた。「レクサス車を現在も過去も所有した経験がない」「レクサス以外の車両を下取りに入れる」「残価設定ローンやカーリースのKINTOなど、現金購入以外の方法で契約する」「上記項目に合致する誓約書を提出する」。
この狙いは、レクサス以外のクルマを使う新規ユーザーを獲得して、従来よりも顧客数を増やすことだ。またローンやKINTOを使わせて、購入後の転売も防ぎたい趣旨もある。
表現を変えると「新型RXの供給台数が少ないなら、先代RXなどを使うレクサスの顧客に売るのは惜しい。メルセデス・ベンツやBMWの客に販売して、レクサスの顧客層を広げたい」ということだ。
今のように生産が困難な状態が続くと、新型RXを発売しても、受注は従来型からの乗り替えで埋まる。新規顧客を取り続けるために、別枠で新規専門の販売方法を採用したい気持ちもわかるが、その魂胆が透けて見えるようでは顧客の満足度を下げてしまう。
従ってRXのメーカーによる抽選については、販売店からの批判も多く、以下のようにコメントした。「今は納期が延びて、定期的に新車に乗り替えて下さるお客様に、なるべく早く納車したい。
こういった販売店の不満は、ユーザーにもスグに伝わる。メーカーは顧客と販売店を困らせる無茶な売り方を控えるべきだ。また誓約書は、一般的には仕事を発注する側が、受ける側に対して秘密保持などのために書かせるものだ。クルマを購入するお客様に対して誓約書を書かせるのは、まったく筋が通らない。

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