この記事をまとめると
■新車を買う以外でクルマを乗り続けるにはどうするのがお得かを考えた■整備を行いながら部品交換や修理が増える直前までいまのクルマを使うのがもっともお得
■高騰中の中古車購入はおすすめできないがカーリースで出費を抑える方法もある
納期遅延により新車も思うように購入できない
新車を注文してから納車されるまでの期間は、従来は在庫車でなくても1カ月から2カ月だった。それが今は4カ月なら短い部類に入る。6カ月から1年を超える車種も増えた。
この状況では、新車を買う以外の方法も考えたい。そこで、いま使っている車両に乗り続ける/中古車を買う/サブスクを使う、という方法を設定して、買い得度を考えてみたい。この選択では、ユーザーの気持ちが大切だ。単純に出費を抑えたいのか、それとも新しいクルマに乗りたいのか、それによって対策も違ってくるからだ。
単純に出費を抑えるなら、部品交換が増えたり故障が発生しない限り、いままで使ってきた車両の車検を取って乗り続けたい。
また、現時点では中古車の購入は推奨できない。中古車価格が高騰しているからだ。
つまり、中古車のニーズが増えて流通台数は減ったから価格が高騰した。ヴェゼルのような一般的な小型車でも、高年式の中古車になると、新車価格と同等か、それ以上の金額で販売されている。
任意保険も標準付帯するKINTOは割安感がある
このような中古車価格の高騰は異常だ。
そこでサブスクリプション(定額制カーリース)も候補に挙がるが、内容はさまざまだ。割安度が強いのは、トヨタの運営するKINTOになる。
KINTOの一番の注目点は、年齢などの条件を設けない任意保険を車両保険まで含めて標準付帯することだ。全年齢保証の任意保険に家族限定などの条件も一切付けないと、車両保険まで含めた任意保険料は、高価格車でなくても年額20万円前後に達する。
また、KINTOは納期も短い。たとえばノア&ヴォクシーは、納期が短くても9カ月、長いハイブリッドになると1年半ほどを要するが、KINTOなら1.5~2カ月で納車される。
その代わりKINTOでは、契約期間が終わると車両を返却せねばならない。現金購入などにより車両の所有権を手に入れて廃車にするまで使うことはできない。盲導犬を含めて動物の同乗もできず、走行距離の規定もある。
以上のように一長一短だが、中古車については、前述の通り価格が高騰しているので不利になる。一般的な手段は、いま所有している車両を大切に使い続けることだろう。
そうなると、当然ながら長期間の所有になり、低年式の車両も増える。自動車税や自動車重量税では初度登録から13年を超えた車両は増税されるが、いまは新車を買いたくても不可能な状態だ。
コロナ禍で所得が減り、物価の高騰に苦しむ人も多い。13年を超えた車両の増税は、不幸を生み出す悪法だから、即座に撤廃すべきだ。