この記事をまとめると
■コンセプトカーは近い将来に登場するモデルを表現していることがある■しかし市販化の際にデザインが改められてしまうケースも
■この記事ではコンセプトカーのほうがよかったと思うモデルを紹介
印象が変わってしまうクルマは少なくない
多くのモーターショーで展示されるコンセプトカーは、未来のモビリティをイメージした完全なコンセプトモデルから、近い将来登場するモデルを示唆した現実的なものまでさまざまだ。
今回はそんなコンセプトカーのなかから、実際に販売はされたものの、デザインが残念ながら改められてしまい、“コンセプトカーのほうがよかったな~”と思ってしまったモデルを独断と偏見でピックアップしてみたい。
スバル VIZIV ツアラーコンセプト
2018年のジュネーブショーで初公開となったVIZIV ツアラーコンセプトは、2020年に登場した2代目レヴォーグのコンセプトモデルとなっていた。
全体的なフォルムやフロントマスクのデザインなどは市販車にもしっかり落とし込まれているものの、コンセプトカーのほうがよりワイドで力強いブリスターフェンダーを持っており全高も低め。

BMW コンセプトZ4
2017年のペブルビーチ・コンクールデレガンスで初公開され、東京モーターショー2017にも展示されたコンセプトZ4は、3代目Z4の基となった1台だ。

スープラの兄弟車としても知られるZ4の市販モデルは電動ソフトトップを備えたモデルとなっているが、コンセプトモデルはフェアリングを備えたスタイルとなっており、フロントウインドウを支えるAピラーも、一見するとウインドウレスにも見えるような細いものとなっていた。
また、フロントマスクも逆スラントしたアグレッシブなものとなっており、さすがに歩行者保護の観点からそのままの販売は難しかったのだろうが、スタイル的には圧倒的にコンセプトモデルの方が魅力的だった。

超カッコいいオープンモデルも!
ルノー・ウインドコンセプト
ルノー・ウインドは、2010年から販売を開始したコンパクトなクーペカブリオレモデルで、ベースとなったのは同社のコンパクトカーであるトゥインゴとなっていた。
ただ、市販モデルが登場する6年ほど前の2004年にコンセプトモデルが登場しており、こちらはずんぐりむっくりなスタイルとなってしまった市販モデルとは異なり、コンパクトではあるもののしっかりロードスターモデルらしいスポーティないで立ちとなっていた。

また、オープン2シーターのようなスタイルでありながら、ひとり分の後部座席が用意されており、2+1シーターとなっていた点もチャレンジングであったが、残念ながら市販モデルには車名と屋根が開くという特徴以外はほぼ受け継がれることはなかった。

ホンダ EV-STER
2022年に惜しまれつつ終売となった軽のオープン2シータースポーツモデルのS660。そのコンセプトモデルとしては、東京モーターショー2013で公開されたS660コンセプトが知られるところだが、その前段モデルも存在していた。
それが東京モーターショー2011に展示された「EV-STER」というもので、車名からもわかるように電動モデルとなっていたものの、後輪を駆動しモーター出力やサスペンションの設定をドライバーの意思で自由に調整できることをウリとしていたのだ。

結局、このEV-STERのデザインを軽自動車サイズにリファインしたものがS660となるのだが、EV-STERは軽自動車枠にとらわれないデザインとなっていたため、S660よりも伸びやかでスポーティなものとなっていたのである。
