この記事をまとめると
■サーキットでの事故などが発生した場合には基本的には自己負担になっている■誓約書にも明記されており、普段加入している自動車保険でも対象外の項目となっている
■「サーキット・レース保険」があるので走行前に加入すると良い
基本サーキットでの事故の補償は自分でやる
サーキットでのスポーツ走行も、昨今ではかなり身近になってきたが、サーキットで自分のスキルの限界、タイヤのグリップの限界、クルマの限界を試そうとすると、当然、そこにはリスクも生じてくる。
それはスピンであったり、コースオフからのクラッシュだったり、ほかの走行車両との接触だったり、エンジン、ミッション、ブレーキ、駆動系などのトラブル、ブローなどさまざまだ。
とくにクラッシュした場合、被害は大きく、自走で帰れなかったり、修復不能で全損扱いになることも珍しくはない。
こうしたクラッシュが起きたとき、単独事故でも他車との接触が原因でも、基本的にサーキットでのアクシデントは自己責任。
公道での事故のように、加害者と被害者で過失割合を決めるようなルールはなく、壊れたクルマはオーナーがそれぞれ自己負担で修理するのが大前提。
走行会などの申込書にもそうしたことは明記されているし、誓約書にサインした上でなければ、走行会や競技会にはそもそも参加できない。

通常の自動車保険はサーキットでは適用されない!
また、通常の自動車保険=車両保険もサーキットでの事故は対象外なので、加入している保険が「一般車両」、「車対車+限定A」に関わらず、保険会社から修理代を保証されることは一切ない……。
もっとも、身体を怪我した場合は、サーキット走行時に掛け捨ての傷害保険に加入することになっているので(見舞金支給制度)、ある程度は保証されると思っていい。
例:筑波サーキットの傷害保険 加入料:500円(1日、四輪)
保証金額
死亡保険金 350万円 / 後遺障害保険金 9~350万円(後遺障害の程度に応じて) / 入院保険金(1日につき) / 5,000円
手術給付金 5万円(1事故による入院に対して1回まで) / 日帰り手術給付金 2万5,000円(※通院補償はありません)
とはいえ、大事な愛車でサーキットを走って、万が一全損になったら、立ち直れない……という人には、「サーキット・レース保険」があるので、これに加入するという手もある。
通常の自動車保険では補償されないサーキットでのアクシデントでも保証が利く保険で、車種やドライバーのキャリア(年齢)などで、大きく保険料は異なり、リスクが高い分保険料も安くはないが、こうした保険もあるにはある。

代表的なのは、東京海上日動火災保険の「競技・曲技等使用危険補償特約」。
加入すれば車両の修理代、自身の医療費、サーキットの備品代(ガードレールなどの請求が来る)なども保険金で支払ってもらえる。
ネットで調べれば、サーキット保険を扱っている代理店もいくつかヒットするので、まずは見積もりをとってみることをおすすめする。