この記事をまとめると
■中国のプレミアムEVブランド「ZEEKR」からEVミニバン「MIX」が登場した■前後スライドドアを採用しセンターピラーレスとした斬新なミニバンだ
■航続距離は702kmで販売価格は日本円で約600万円強となる
斬新すぎるミニバン「ZEEKR MIX」とは
ミニバンに乗ろうと思ったら、メリットとなるポイントをいくつか思い浮かべてさまざまなモデルを比べるものかと。室内の使い勝手や経済性や運転のしやすさなど、ミニバンならではの競合ポイントは千差万別。しかも、各社とも個性的で完成度の高いクルマをリリースしている活発な市場だけに、迷うことしきりではないでしょうか。
そんな激しい競争にさらされているミニバン市場でも、かなり先鋭的なクルマが登場しました。中国のプレミアムEVブランド、ZEEKRが発表したMIX(ミックス)は、普通車サイズながらピラーレス構造で、ゴージャスな装備などライバルたちから頭ひとつ抜けているようなモデルです。
中国ジーリーのプレミアムEV専門ブランドであるZEEKRは、これまでもイケイケなモデルをリリースすることで世界中が注目するメーカー。大型でリッチなミニバンをはじめ、0-100km/hが2秒などというホットなモデルなど、EVファンでなくとも気になる存在に違いありません。そんな彼らの最新作は意外なことに「MIX」と名付けられたミニバンでした。
MIXは全長4688mm、全幅1995mm、そしてホイールベースが3008mmと日本でもわりと馴染みやすいサイズ。これは、親会社のジーリーが作った無人運転専用プラットフォーム「SEA-M」に則ったものであり、先に登場したロボタクシーとほぼ似たようなディメンションとなっています。驚くべきは空間利用率が93%という効率のよさで、これまたSEA-Mシャシーの大きなアドバンテージに違いありません。
![4枚全部スライドドア! 1列目シートも回転対座! 中国のEVミニバン「ZEEKR MIX」のワクワク感がヤバイ](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FWebcartop%252F70%252FWebcartop_1528349%252FWebcartop_1528349_2.jpg,quality=70,type=jpg)
おそらく、屈強なフレームワークが採用されているMIXですが、そのおかげでセンターピラーレスというミニバンファンにはうれしい構造を実現しています。前後ともスライドドアを採用したため、フル開放すれば乗車口のサイズが1480mmにもおよび、あらゆる市販車のなかでも最大級となること間違いなし。
![4枚全部スライドドア! 1列目シートも回転対座! 中国のEVミニバン「ZEEKR MIX」のワクワク感がヤバイ](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FWebcartop%252F70%252FWebcartop_1528349%252FWebcartop_1528349_3.jpg,quality=70,type=jpg)
ボディ剛性もバッチリ確保
ピラーレスで開口部がデカいとなると、衝突安全性や車体剛性も気になるところ。ですが、さすがマーケットを理解しているZEEKRだけに手抜かりは一切なし。
![4枚全部スライドドア! 1列目シートも回転対座! 中国のEVミニバン「ZEEKR MIX」のワクワク感がヤバイ](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FWebcartop%252F70%252FWebcartop_1528349%252FWebcartop_1528349_4.jpg,quality=70,type=jpg)
また、MIXのよくできたポイントは1列目シートを最大270度回転させ、運転席と助手席が2列目シートとご対面できること。2列目が3列目と対面できるモデルは、今でも珍しくありませんが、1列目が回転してくれるのはちょっと懐かしい装備かと。新幹線の対面シートと同じく、使ってみればなんだか楽しくなるものですから、このポイントだけでもMIXがほしくなる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
航続距離はCLTC基準で702km、充電性能もSOC80%まで10.5分で充電完了と、プレミアムEVブランドらしく、最上級のパフォーマンスが持たされました。当然、車内のコンセントを使ったり、冷暖庫を使ったりすることも可能ですから、走るリビングルームといっても過言ではないでしょう。
![4枚全部スライドドア! 1列目シートも回転対座! 中国のEVミニバン「ZEEKR MIX」のワクワク感がヤバイ](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FWebcartop%252F70%252FWebcartop_1528349%252FWebcartop_1528349_5.jpg,quality=70,type=jpg)
価格は日本円にして600万円強とされ、なかなか強気な設定ですが、北米ではトヨタ・シエナやホンダ・オデッセイ、はたまたビュイックGL8 PHEVなどとガチンコの勝負が予想されており、ZEEKRの本気度合がうかがえます。コンベンショナルでありながらも独自性が求められるミニバン市場で、はたしてMIXの先進性はどこまで通用するのでしょうか。ミニバンユーザーなら、目が離せない展開となりそうです。