この記事をまとめると
■物流業界ではさまざまな安全装置やチェックシステムが使用されている



■近年著しい進化を遂げているため導入のタイミングが難しいという声もある



■このような問題を解決するのが後付けが可能な装置やシステムだ



後付けできる装置がトラック業界で活躍!

運送事業者や物流事業者にとって、車両事故の発生は何よりも避けたいところ。そのためには、さまざまな安全装置やチェックシステムが必要になる。近年、これらは著しい進化を遂げているために、導入のタイミングや機種の選定が難しいとの声もある。



とくに車両の場合は、安全装置の多くがメーカーの製造ラインで取り付けられるために、新しい装置、システムを導入するには、新型車両を買わねばならない場合がある。また、導入したものが自社で発生している問題の解決に適さないなどといったこともあるのだ。これでは、無駄なコストばかりが嵩んでしまうだろう。



こういった問題を解決するのが、アフター導入が可能な装置やシステムである。2024年9月に東京ビッグサイトで開催された「国際総合物流展2024」では、トラックの運行や物流倉庫の現場において、業務の安心、安全をサポートする装置、システムが、多数展示されて関係者の注目を集めていた。



「新車にすれば安全なのはわかるけど……」 コストに悩むトラッ...の画像はこちら >>



運送、物流の現場では、事業経営者やドライバーがそれぞれの立場でさまざまな問題を抱えている。それらを解決するためには、発生した問題からその原因を追究して、最適な解決策を講じる必要があるといえよう。起きている問題や原因がわからないままに、装置やシステムを導入しても事故はなくならないのである。



クラウドによる一元管理でアルコールチェックも効率的に

たとえば、トラックの後方安全を考えてバックモニターが付いた車両を導入したとする。ところが、一向に後方接触事故が減少しないという問題が発生した場合、なぜそのような状況にあるのか分析する必要があるのだ。その結果、新たに起きている事故は上方にある看板などとの接触であると判明すれば、導入したバックカメラの映せる範囲に問題があったことがわかってくる。このようなときに、後付けの広角カメラやソナーシステムを、必要範囲に取り付けれることで問題は解決するわけだ。



「新車にすれば安全なのはわかるけど……」 コストに悩むトラック事業者を助ける「後付け装備」が続々登場していた
後付けできる装置のイメージ



また、実際に拠点の多い現場では、アルコールチェックの管理に悩んでいるなどということがある。飲酒運転は絶対あってはならないだけに、そのチェックは厳重に行わなければならない。しかし、拠点が多いと目の届かないところが出てくる。そのような場合にクラウドによる一元管理システムを導入することで、複数の拠点で行うチェックを1カ所で把握できるようになるのである。



こういったシステムは、アルコールチェックのほかにも



・日報や月報の作成管理
→ドライブレコーダーやタコグラフと連動して運行状況を自動把握。



・車両管理
→車両の稼働状況やそれに基づく拠点ごとの適正台数、営業車両の予約管理、車検や点検時期などを一元管理。



・安全運転管理
→ドライブレコーダーやドライバーモニタリングシステムで運転状況を把握し、ドライバーごとに運転診断を実施。



などといった多くの機能がある。



ドライブレコーダー、デジタルタコメーター、ドライバーモニタリングシステムは、車両ごとに取り付け場所などを大きく変更することはあまりない。しかし、カメラ、モニター、ライトなどは、トラック、建設機械、フォークリフトなど、車両によって必要な場所が変わってくる。



「新車にすれば安全なのはわかるけど……」 コストに悩むトラック事業者を助ける「後付け装備」が続々登場していた
後付けできる装置のイメージ



また、場合によっては各車両の使い方やドライバー・オペレーターの都合によっても取り付け位置などの調整も必要だ。こういった個別の事情にも、後付けの装置・システムは臨機応変に対応が可能である。

今後、さらにいろいろなタイプの登場が期待されている。

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