この記事をまとめると
■ドリフト競技のフォーミュラドリフトジャパンが大阪オートメッセ2025にブース出展■2025年はFDJ2クラスのホイールがワンメイク化する
■大阪オートメッセ2025のブースで今シーズンの注目ポイントを確認
自らのレベル向上に余念がないFDJドライバーたち
SUPER GTに参戦する大嶋和也選手の参戦やWRCチャンピオンのカッレ・ロバンぺラ選手の参戦など、毎シーズン話題を呼んでいるドリフト競技フォーミュラドリフトジャパン。今年はどんな新たな動きがあるのか? 気になる動向を大阪オートメッセの会場で聞いてみた。
フォーミュラドリフトジャパンはFDJ3、FDJ2、FDJと3つのカテゴリーがあり、エントリーカテゴリーも設けたピラミッドが形成されている。
ここでレギュラードライバーたちが奮い立ち、「もっと自身たちのレベルを上げなければ!」という雰囲気が漂った。そこからレベルの向上が目に見えてわかるようになったとのこと。一時期ヨーロッパやアメリカのドリフト競技に抜かれていると感じた時期もあったそうだが、再び盛り返してきていると副大会委員長であり、ドリフトドライバーとして長年活躍してきた今村陽一氏は語っていた。
そして今年の注目ポイントのひとつがインフルエンサーとして活躍するチームアカデミックの杏仁さんがFDJ2からFDJへとステップアップすることだ。彼はYouTubeで32万人を超える登録者をもつインフルエンサーだ。2024年シーズンにFDJ2にデビューし、シリーズランキング7位となり、FDJへとステップアップする権利を得たのだ(FDJ2でTOP10入りするとステップアップが可能となる)。

大阪オートメッセでも車両を展示しており、サインを求める列ができていた。
FDJ2ホイールワンメイク化の意図
FDJ2でも新たな取り組みがある。それがホイールのワンメイク化だ。
この狙いはバネ下重量を一定化させることだ。ホイール選択の自由がなくなることや、ホイールのスポンサードを受けているドライバーへの心配の声が集まっていたが、営利的な理由ではなくFDJを目指すドライバーたちが戦うFDJ2というカテゴリーとしての役割を考えた上での選択とのことだ。

バネ下重量を統一化することでドライバーに対してセッティング面を考える機会を設けることが主な狙いなのだ。バネ下重量というハンドリング性能やトラクション性能に大きく影響する部分を統一化することにより、マシンの性能差が近くなる。そのような状況ではどんなセッティングやマシンメイクが有効なのか? ドライバーが学ぶ機会を設けるために今回のレギュレーションが導入されたそうだ。
また、ホイールのスポンサードに関してだが、FDJ2では9割のドライバーがホイールを購入して参戦しているとのことで、エントラントにとっても6本の無償提供はありがたいレギュレーションといえるはずだ。タイヤはすでにワンメイクなので、よりドライバーの技量とセッティング能力が問われるシリーズとなる。

プロフェッショナルシリーズのFDJを頂点として、ドリフトをしっかりとモータースポーツ競技として根付かせようと変化をし続けるフォーミュラドリフトジャパン。今年もハイレベルなドリフト競技が行われるのは間違いなさそうだ。