この記事をまとめると
■「チェーン規制」はタイヤチェーンの装着を義務付けている



■対応しているのは金属・樹脂・布チェーンの3つが該当する



■チェーンは駆動輪へ装着しなければ効果を発揮できない



たまに目にするチェーン規制とは?

冬になると、夏用タイヤから冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)に交換するのが定番になってきました。しかし、スタッドレスタイヤだけでは準備不足かもしれません。この記事では、スタッドレスタイヤを装着していても通行できなくなるチェーン規制について解説します。



スタッドレスタイヤもNGのチェーン規制とは?

降雪時の高速道路の規制のひとつである「チェーン規制」は、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われるような異例の降雪があるときに発表されます。



チェーン規制が発表されたときは、タイヤチェーンを装着しなければ高速道路の通行ができません。つまり、スタッドレスタイヤを装着していても、タイヤチェーンを装着する必要があります。



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そもそも、降雪時の高速道路の規制には、「速度規制」、「冬用タイヤ規制」、「チェーン規制」、「通行止め」の4つがあります。このうち、「冬用タイヤ規制」と「チェーン規制」の違いがわかりにくいという方もいるのではないでしょうか。



「冬用タイヤ規制」は、全輪スタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)の装着や駆動輪へのチェーン装着を意味しています。



スタッドレスを履いたし安心……とはいえない! 冬タイヤでも走行してはいけない「チェーン規制」ってなに?
「冬用タイヤ規制」の対象内での検査様子



一方、「チェーン規制」は、どのようなタイヤを装着していても、タイヤチェーンを装着しなければならない規制です。



このような違いがあるため、雪道や降雪地を走るときは、冬用タイヤを装着しているクルマであってもタイヤチェーンの準備もしておきましょう。



チェーン規制に対応しているタイヤチェーンは3タイプ

チェーン規制が発表されたときは、全車タイヤチェーンを装着しなければなりません。ここで気をつけなければならないのは、チェーン規制のときに通行できるタイヤチェーンには種類があるということです。



スタッドレスを履いたし安心……とはいえない! 冬タイヤでも走行してはいけない「チェーン規制」ってなに?
駆動輪に樹脂チェーンが装着されたクルマのタイヤまわり



チェーン規制が発表されたときに通行可能なタイヤチェーンは次の3タイプとなります。



◆金属チェーン:金属やワイヤー製のチェーン



◆ウレタン&ゴムチェーン:ゴムなどの樹脂製のチェーン



◆布製チェーン:アラミドなどの特殊繊維製のチェーン



なお、液剤をタイヤに吹き付けるスプレータイプのタイヤチェーンはチェーン規制が発表された道路で通行できません。



イザというときに備えたいチェーンの巻き方

タイヤチェーンを装着する際のポイント

国土交通省が公表している資料によると、「タイヤチェーンは駆動輪に装着することが基本です」と明記されています。



つまり、FF車であれば前輪、FR車であれば後輪にタイヤチェーンを装着するのが基本です。4WD・AWDの場合は、前輪または後輪に装着するとされています。

そのため、四輪駆動システム(FFベースの4WDなど)に応じて、前輪または後輪のどちらに装着するか決めましょう。



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タイヤチェーンを駆動輪に装着している様子



雪道を通行するときはタイヤチェーンを載せておこう

雪道を走るときや降雪地に行くときに、スタッドレスタイヤを装着していると、タイヤチェーンが不要と思ってしまう方もいるかも知れません。



スタッドレスを履いたし安心……とはいえない! 冬タイヤでも走行してはいけない「チェーン規制」ってなに?
スタッドレスタイヤを装着している様子



しかし、ここまで解説してきたように、チェーン規制が発表されたときは、タイヤチェーンの装着が必須となります。そのため、雪道を走行するときや降雪地に行くときは、冬用タイヤの装着だけでなく、タイヤチェーンの用意もしておきましょう。

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